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【調査結果】

オンラインで真のデイトレーダーは少ないが、極めて活動的

 好況な米国経済とネット証券の出現とが相まって、一日の内に何度も同じ株式を売り買いして利ざやを稼ぐいわゆる「デイトレーダー」が高株価を支えている、と注目が集まっている。しかしNFO Worldwideの調査によると、こうしたデイトレーダーはオンラインで投資している人口の1%に満たないことが分かった。

 この調査ではオンライン投資家の21%は一度は同じ株式を同じ日に売買したことがあるとしているが、これは彼らがデイトレーダーであることを意味してはいない。

 NFO Interactiveの副社長Lee Smith氏は「本当のデイトレーダーは一日の内に売り買いを済ませるという取引戦略に固執する人たちのことを言う。彼らが市場を動かしているということはないかもしれないが、彼らがオンラインブローカー企業に対して不均衡な水準の利益をもたらしていることは確かだ」と述べた。

 この調査は真のデイトレーダーがどのような人たちであるかを例示している。

 彼らは、1)経験のあるトレーダーで、3年近くオンラインで投資してきた経験を持っており、これは普通のオンライン投資家の1年と比べてかなり長い 2)とてつもなく攻撃的な手法でリスクを取り、好んで資金の全部あるいは大半を投機的な取引に注ぎ込む 3)テクノロジー、インターネット、優良株に大量に投資し、同時にオプション、投資信託、ミューチュアルファンドを保有している 4)取引の平均額は15,000ドルで、これは一般的なオンライン投資家の4,000ドルと比べてかなり多い 5)平均的な取引手数料は10ドルで、これは一般的なオンライン投資家の25ドルと比べてかなり低い。

 日本ではまだ本格的にオンライン証券取引が普及しているわけではないが、野村証券、大和証券、松井証券などすでにサービスを開始している多くの証券会社があるほか、米国で人気の高いE*TRADEの日本法人E*トレード証券がまもなくサービスを開始する予定、さらに伊藤忠商事がマイクロソフトなどと組んで日本オンライン証券を設立するなど、激しい動きが見られている。

('99/7/28)

[Reported by taiga@scientist.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp