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7月28日、日本経済新聞と時事通信社が、東芝がインターネット対応の携帯プレーヤーの開発を表明したと報道した。両紙の報道では、'99年末商品化、価格2万円前後、スマートメディア使用などと製品の情報を報じているが、本誌で東芝広報部に確認したところ、「具体的な携帯プレーヤー製品に関する開発は進めていない」とのこと。ただし、「(音楽配信分野に)ビジネスチャンスがあるのなら、参入しない手はない」と、インターネット対応型携帯音楽プレーヤーの開発に前向きな姿勢を明かにした。
東芝の広報担当者は、「音楽配信に関する要素的な部分については、従来から開発を進めているが、具体的な携帯端末製品については、スペックが決まっていない状態では開発を進めることができない」としており、対応する音楽圧縮形式や記録メディアについてはまったく未定とのこと。ただし、SDMIによる携帯音楽プレーヤーの仕様が正式に策定されれば、「'99年末の製品化もありうる」としているほか、価格帯については、「従来からあるMDプレーヤーとの比較から2万円前後に設定しなくては、対抗製品にはならないであろう」と語るなど、具体的な製品化に向けたビジョンはすでに固まっている模様だ。なお、東芝が6月に発表したミニノートPC「Libretto ff」は、付属の液晶リモコン付きヘッドフォンにより、MP3を含むサウンドファイルの再生、音量の調節が可能になっているなど、将来的に携帯音楽プレーヤーに繋がりうる機能を搭載している。
SDMIでは、クリスマスシーズンの製品販売を目標に、携帯音楽プレーヤーの仕様策定を進めている。インターネット上の音楽配信マーケットに、いよいよ大手家電メーカーの参入が本格化しそうだ。
('99/7/28)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / ymasa@wizvax.net]