INTERNET Watch Title Click

【新技術】

Siemensがネットを使ったパーソナルTV技術を開発

■URL
http://www.usa.siemens.com/News_and_Press/PressReleases/SCRC_990825.htm

 「過去に放送された、または今放送中のガーデニングに関する番組をまとめて見たい」という要望を入力すると、自動的にインターネットを通して番組が送られてくる。そんな技術を米国フロリダにあるSiemens Corporate Researchの技術者たちが開発した。

 ただし、この技術を利用するにはマルチメディアPCと300kbpsほどの高速回線が必要であることから、実用化にはまだ2年ほどかかると同社では見ている。

 この技術は「HotStreams」と呼ばれる。利用者がどんな番組が見たいのかという情報を入力すると、プログラムが自動的に意味を解析し、TVネットワーク内のサーバーにあるマルチメディアデータベースの中から適当な番組のリストを作る。そしてそれらの番組がインターネットを通して視聴者の元に届けられるという仕組み。

 利用者が入力する情報の中には、どんな情報に興味があるのかといったことだけでなく、コマーシャルは見たいか、見ないのならば幾らまでなら番組のために支払えるか、といったコンテンツ提供者にとって重要な情報も含まれる。

 さらに、Hotstreamsにはハイパーリンク機能も含まれており、株式市場の番組を見ているときに画面上をクリックすると、インターネット上の株式情報サービスが表示される、といった利用の仕方も可能だ。

 個人向けにカスタマイズされたTVというと、HDDレコーダーを内蔵したTiVoやReplayTVのような製品が着々と実用化が近づいている。これらはどちらかというと現在放送中の大量の情報をいかに見やすくするか、といったアプローチなのに対して、Hotstreamsは番組のデータベースを検索し、放送の手段として電波やケーブルではなくインターネットを使うという点が異なっている。

('99/8/26)

[Reported by taiga@scientist.com]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp