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【業界動向】

MSN.COMのビジョンが明らかに、「Everyday Web」を目指す

■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/1999/Sept99/VisionPR.htm

 Microsoftは23日、同社のポータルサイトMSN.COMに関する将来のビジョンを明らかにした。これは同社のConsumer and Commerce Group担当副社長のRichard Belluzzo氏が発表したもの。彼は今月始めにSGIのCEOを退職してMicrosoftに合流したばかりで、新しいMSN.COMの戦略を練ってきた。

 今回打ち出されたコンセプトは「Everyday Web」。つまり、MSN.COMをたまに訪れてちょっと使ってみてまた去っていくというのではなく、高度にパーソナライズされて人々が毎日訪れるような場所にしていこうということ。具体的な戦略としては4つの点が挙げられた。1)Webで行なう一般的な活動で使うサービスやソフトはMSN.COMが最も良い物を提供する 2)Web開発者に対して新しい「メガサービス」を提供していく 3)利用者がオンラインショッピングの幅を広げることが出来るようにパートナーと提携関係を結んでいく 4)いつでもどこでもどんなデバイスからでもインターネットが使えるようにする。

 こうした戦略を元に、幾つかの具体的な発表もなされた。まずサーチエンジンとしてMSN.COMサーチが新しくなり、同社によるとより適切な検索結果が得られるようになったという。また小規模ビジネス向けのサービスとして「Microsoft bCentral」のベータテストサイトが9月30日にオープンする。ここではインターネットを使ってどのようにビジネスを効率よく行うことが出来るかといった情報やサービスが提供される予定だ。

 MicrosoftはMSN Messenger Serviceをサードパーティーにライセンスしていくことも発表した。同社のブラウザーInternet Explorerがそのことによって大きくシェアを伸ばした実績をふまえて、MSN Messengerをもライセンスする事によって、文字通り何百万人もの人が利用する「メガサービス」にしていく構えだ。

 オンラインショッピングの幅を広げるための提携関係としては、同社は最近自動車大手のFord Motorと提携し、自動車販売のCarpointサービスとのジョイントベンチャーを立ち上げることを明らかにしている。また就職支援サイトのCarrerBuilderや医療、健康情報を提供しているWebMDなどのコンテンツをMSN.COMに統合していく予定。

 また、MSN.COM Mobile Serviceを拡張していくことも発表された。同社ではキャリアーと協力しながらPDAや携帯電話、TVなどにインスタントメッセージを送ったり、Webコンテンツを閲覧したり出来るようにする計画だ。

('99/9/24)

[Reported by taiga@scientist.com]


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