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無料インターネット接続のライブドア、11月下旬から開始
メールや50MBのHPも無料で、ニュースやオンライントレードのコンテンツも提供

■URL
http://www.livedoor.com/

 ライブドアは26日、一般消費者を対象とした無料インターネット接続サービス(ISP)を11月下旬から開始すると発表した。

 ユーザーは、アクセスポイントまでの通話料のみでインターネットに接続することができる。利用時間帯の制限もない。接続には、ポータル・コンソールと呼ばれる専用のソフトをインストールして利用するが、ブラウザーや電子メールなどはユーザーが好みのものを使える。接続している間は、常にコンソールがデスクトップに表示され、ここに各種広告も表示される。また、ライブドアのサイトにも広告が掲載され、これら広告収入により無料でサービスが提供されるわけだ。

 専用の接続ソフトは、英国、北欧で実績のある無料ISP大手のThe X-Stream Networkから技術ライセンスを独占的に受け、これを国内仕様化したもの。サービス開始時点ではWindows 95/98対応版のみで、Macintosh版は来春に提供する予定になっている。また、当初は東京03地域のみで、順次アクセスポイントを増やしていく。アクセス回線は、MCIワールドコム・ジャパンの専用回線を利用し、アクセスポイントが未設置の地域には日本テレコムの中距離通信サービスで対応する。接続スピードは、アナログ最大56kbps、ISDN 64kbps。

 具体的な提供サービスは、無料接続のほか、無料電子メール、50MBの無料ホームページを予定している。また、ライブドアのWebサイトでは、注目アーティストのインタビューなど独自企画のほか、社会・経済・スポーツニュース、映画・音楽などエンターテイメント情報、芸能情報、週末にリアルタイム更新されるテーマパークなどの施設情報、懸賞情報などを掲載していく。これらは、毎日新聞、産経新聞、ベルシステム24、Chance it、ハレックスなどの協力によるもの。さらに、オンライン・ショッピングや金融サービスなど電子商取引「e マーケット・プレイス」も開始する予定。特に、オンライン証券取引はDLJdirect SFG証券とパートナーシップによるサービスを提供していく。

 前刀禎明代表取締役社長/最高経営責任者は「来年中に会員数100万人を獲得し、3年以内の黒字化を目指す」としている。当初は、広告収入がほとんどとなるが、将来的には広告収入よりも電子商取引による収入を高めていきたいという。

 新規会員の登録は10月29日から開始され、初回は5万人の限定募集。同社サイトでまずユーザ登録を行ない、登録されるとID、パスワード、接続ソフト・ダウンロードサイトのURLが電子メールで送られてくる。接続ソフトをダウンロード後、インストールすると利用が可能になる。


 日本での無料インターネット接続サービスとして思い起こされるのが、ハイパーネット(サービス名HotCafe)だ。やはり、広告収入で運営していたが採算が取れず、1997年12月に破産を申請した(関連記事)。前刀氏は「もちろん過去の失敗した例から学んでいる。」と述べ、ハイパーネットはまず参入のタイミングが悪かったとしている。オンライン広告に対する世間の認知度が低かったうえ、確かなパートナーがつかなかったことが失敗の大きな原因とみている。これに対し、ライブドアは通信環境面ではMCI、日本テレコムの協力体制が整っており、強力なコンテンツパートナーも確立されていると語った。

('99/10/26)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp