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【オンライントレード】

オンライントレード、情報提供サイトや講座など周辺サービスも相次ぐ

 手数料完全自由化から1ヶ月強が過ぎ、一段とオンライン証券取引が注目されている。オンライントレードを実際に業務として行なう証券会社がサービスの拡充やキャンペーンを行なう一方で、投資家などに対し情報提供を行なうなどの周辺サービスも次々と誕生してきている。


■個人投資家向けの有料オンライン証券取引講座

 証券会社では、日本オンライン証券がNECと提携し12月上旬から個人投資家向けに、パソコン講座「オンライン証券取引講座」を全国約50ヶ所のNECパソコン教室で開催する。パソコン初心者やインターネット取引初心者を対象として、パソコン、インターネットの基本操作から、情報収集の仕方、取引の疑似体験までを行なう。受講料は1万2,000円。問い合わせは、NEC PCカレッジ03-3252-9467。なお、同証券はまだ取引業務準備中で、今月15日の全テスト完了を踏まえて正式なサービス開始日を決定する。
http://www.kabu.com/

 また、翔泳社も来年1月から「インターネット株式投資講座」を定期的に開講する。スケジュールも決まっており、申し込みは同社のWebサイトからオンラインで可能だが、こちらも有料。また、同社では証券会社やPCメーカー、PCサポート会社と協力関係を結んだ投資家のサポート事業を計画中だとしている。
http://www.shoeisha.co.jp/ls/

■様々な無料情報提供サイトが相次ぐ

 バンジョーキャピタルズが個人投資家向けの株式投資情報サイト「ストックキャンパス・ドットコム」を10日から正式にスタートさせた。日本の投資情報の多くは、証券会社や金融会社から出され自社収益に結びつけるなど企業側に立ったものもあるので、投資家側に立ち客観的な投資情報を提供する目的でサービスを開始したという。
 提供する情報は、株式投資入門、オンライントレーディング入門、オンライン証券会社評価リスト、オンライン証券会社ワンストップ資料請求、用語集、掲示板、週間メールマガジンなどとなっており、無料で利用できる。今後は、株価や企業情報、ポートフォリオサービスも提供していく予定。
http://www.stockcampus.com/

 ジェイ・インベスターは、「COOLオンライン」を運営するコミュニケーションオンラインと、「スマートファイナンス」を運営するクレセントライトとの提携により、個人投資家コミュニティーサイト「ジェイ・インベスター」を今月15日から正式に開始する。上場・公開の個別銘柄ごとに検索できる掲示板を日本で初めて提供するという。投資情報・ニュースをはじめ、ハイテクやインターネット業界に特化したオンラインディスカッションなどユーザー参加型の投資コミュニティーサイト。パフォーマンスを予想するユーザー参加型のゲームも行なう。
http://www.jinvestor.com/

 ストック・リサーチでは、インターネット証券会社の評価サイトを開設し一般への情報提供を開始した。各社のサービスを徹底分析してランキングを行なう。取引について基礎から解説していき、投資家のタイプを質問形式で分類して目的に合った証券会社を見つけ出すまでサポートするのが特徴だとしている。同社では、証券だけでなくインターネット・オークション、インターネット・ショッピングなどの分野でもサイト分析と利用者へのアドバイスを行なっていく予定。また、年末には外部から資金調達も予定しているという。
http://www.stockresearch.co.jp/


 もちろん、このほかにもオンライントレードや証券取引に関する周辺サイトがたくさんあるし、今後も次々と誕生していくだろう。講座が有料で情報提供が無料という図式は興味深いところ。オンライントレードを行なう証券会社だけでなく、これら情報提供サイトの競争が熾烈になっていくのはいうまでもない。人気を得るには内容はもちろんだが、多額のマーケティング費用をかけ、さらに人気が高まればそれにあわせてシステム増強などこれまた多額の投資を行なわなければならないビジネスモデルも、証券会社またはインターネット上で展開する企業と同様だろう。
 投資家としては、どの証券会社を使うか、またはどの情報提供サービスを使うかが目的ではない。あくまでもリターンを得ることが投資家の最終目的であることは忘れたくない。

('99/11/10)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp