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【調査結果】

ネットがますます人々の生活の中心になる――AOLが調査結果を発表

■URL
http://corp.aol.com/press/roper.html

 インターネット利用者である人のうち52%が「コンピュータを使いやすい位置に動かすために家具の配置を変えた」と答えた――半世紀前にテレビが家庭の居間に入ってきた時のことを彷彿させるような調査結果がAOLから発表された。

 この調査は、'99年7月にAOLと世論調査会社のRoper Starch Worldwideが共同で、18歳以上の1,000人と9歳から17歳までの500人を対象に電話で行なったもの。

 この調査では、大勢の人にとってネットワークが生活の中で欠かせない物となっていることを明らかにした。「もし無人島に置き去りにされたなら、電話やテレビがあるよりもインターネットにつながったコンピュータがあった方が良い」と答えたのは66%にも上り、83%が「もしネットに接続できなかったとしたら寂しく思う」と答えた。また、75%が「ネットにつながったことで生活の質が向上した」と答え、77%が家族や友人にインターネットを勧め、73%の人が「インターネットの使い方を知っていることは大人にとって重要なことである」と考えた。

 さらに、これまでネットにつながっていなかった人の間にもネットが広がっていることもわかった。例えば、インターネットを新しく使い始めた人のうち、大学卒の割合は'98年には43%だったが、今年は30%に減少した。また、インターネットを新しく使い始めた人の年収については'98年には平均が53,000ドルだったのが、今年は4,1250ドルと減少した。これらの数値から、インターネットが徐々に米国民全体に広がってきている様が分かる。

 インターネットを使う時間についても、インターネット歴が長い人ほど多く使うことが分かった。3年以上インターネットを使っている人は週に平均10.5時間使い、新しく使い始めた人の6.6時間と比べて多かった。また、インターネットを使う目的としてオンラインショッピングが浮上している。'98年の調査では「定期的、または時々オンラインショッピングをする」と答えた人は31%だったが、今回の調査では42%へと上昇した。この分野でも長くインターネットを使っている人の方がオンラインショッピングをする割合が高く、3年以上の利用歴の人は53%、3ヶ月間の購入金額は266ドルで、利用歴が新しい人の28%、3ヶ月間の購入金額109ドルと比べて大幅に多かった。

 これらのインターネット利用者は、新しいサービスやテクノロジーにも興味を抱いていることがわかった。86%がオンラインで写真を家族や友人に送りたいと思っており、18歳から24歳までの人のうち61%はオンラインで音楽を聴いている。また、41%の人が携帯電話やPDAを使ってインターネットを利用したいと考えており、35%はキオスク端末を使ってインターネットにつながりたいと思っている。さらに、関心を持っている新しいテクノロジーとして、69%が授業をオンラインで受けること、67%が家族や友人たちとテレビ会議をすること、64%がオンラインで投票すること、55%が請求書の支払いをオンラインで済ませることをあげた。

 また、今回新しい試みとして9歳から17歳までの子供を対象に調査が行なわれた。大人がインターネットに関心を持つ様を見て育ったこれら子供たちもまた、インターネットが生活の一部となっている。彼らの利用目的のトップに来るのがコミュニケーションで、59%が友達に手紙を書くこと、52%がインスタントメッセージを送ること、と答えた。これに続いて58%がゲームを挙げた。

 こうした子供たちがインターネットを使って良かったこととして、44%が時事問題に対する関心が増したこと、39%が友人関係の質の向上、36%が書く技術や語学力の向上、33%が生徒としての学力の向上を挙げた。

 

('99/11/12)

[Reported by taiga@scientist.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp