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http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn991116-3/jn991116-3.html
松下電器産業は16日、MPEG方式で映像を中継するインターネット会議システムを開発したと発表した。専用のハードウェアを用いずに、最大で9地点の映像を同時に表示できるほか、図や文書などの会議資料も鮮明に表示できる。
各地点の映像はMPEG方式でエンコードされ、会議サーバーに吸い上げられた後、1つのMPEG映像として合成。1画面に9地点の映像を分割表示した形で配信される。映像の縮小・合成処理はリアルタイムで行なわれるため、発言者の映像だけを大きく表示するなど、参加者がレイアウトを自由に変更できるのが特徴だ。また、回線速度が十分に確保されない場合は、画面全体のフレームレートを下げるのではなく、個々の映像ごとにフレームレートを制御するようになっている。発言者の映像など、注目したい映像だけを滑らかに表示し、その他の映像のレートを下げるといったことが可能だ。従来は、MPEG映像の縮小や合成をリアルタイムに行なうことが難しかったが、独自のアルゴリズムにより高速処理が可能になったという。
プレゼンテーションソフトによる図や文書など、参加者が自分のパソコンで表示した会議資料も同様にMPEG映像として配信・表示できる。その際には、文字部分と写真部分を自動的に識別し、それぞれ最適なビットで符号化するため、MPEGになっても文字などが鮮明に表示できる。
同システムは、松下通信工業から販売し、主に企業や学校などに向けて12月より受注を開始する。サーバーソフトがWindows NT4.0に対応、クライアントがWindows 98/NT4.0に対応するほか、映像取り込み用にi・Link接続のDVカメラが必要となる。なお、会議画面の表示には通常のWWWブラウザーを使用し、専用のソフトは不要だ。
('99/11/16)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]