■URL
http://chica.com/taiwan/index.html
http://www.liquidaudio.co.jp/
R&B系シンガー上田正樹氏がオンラインで楽曲の配信を開始した。音楽配信システムには、LiquidAudioを使用する。現在、日本法人のリキッドオーディオジャパンのサイトで配信に関する告知が掲載されている。
今回配信される楽曲は、9月に発売されたアルバム「HANDS OF TIME」に含まれている6曲。上田氏は、アジア地区に活動範囲を広げており、すでに韓国では50万枚の売り上げがあるという。アルバムは台湾でも販売される予定だったが、地震による被害のため出荷が不可能な状態とのこと。そのような背景から、今回の楽曲配信は、台湾地震の義援活動「Taiwan Earthquake Projet」として実施される。1曲の販売価格は3ドルで、販売収益は日本赤十字社に全額寄付される。決済はクレジットカードを利用。
今回、楽曲の配信自体は米国にあるLiquidAudioのシステムを利用しているが、権利関係の処理は国内で行なっており、JASRACの権利楽曲となっている。同アルバムについては、上田氏のマネージメントを務める会社Master kee's社と、レコード会社パイオニアLDCが共同原盤を持っているが、レコード会社側も義援目的であることなどからインターネット上での配信に同意したとのことだ。また、Master kee's社は、音楽出版社として数々の音楽著作物を管理しており、今後、アジア系ミュージシャンの音楽を配信するサイトを立ち上げる予定とのこと。
なお、リキッドオーディオジャパンのサイトについては、これまで英語サイトを翻訳した内容を掲載しているに過ぎなかったが、今回、初めて日本法人としての動きを見せたと言ってよい。東京証券取引所の新興企業向け新市場「マザーズ」への上場申請など(本誌11月11日号参照)、現状の事業内容以上に話題を集めている同社だが、ようやく日本国内での音楽配信事業を本格的に開始しそうな雰囲気だ。
('99/11/18)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]