レコード会社の日本コロムビア株式会社と株式会社エヌ・ティ・ティエムイー情報流通(NTT-X)は、2000年の春から有料の音楽配信実験を開始する。配信される音楽は、古代民謡や雅楽、箏曲、義太夫などの「純邦楽」となっている。2000年4月には有料のダウンロードを開始する。
配信される音源は、日本コロムビアから発売されている「邦楽50選」を元に音源を補足したという「日本の代表的古典音楽100選」。前記したジャンルのほか、長唄、歌舞伎、器楽なども含まれる。同社では、純邦楽を選定した理由について、「学術的音楽作品の需要顕在化と希望ユーザーへの供給経路拡大が見込まれるため」としている。
配信システム関連を担当するNTT-Xによると、具体的な著作権保護方法や音楽圧縮形式については現在検討中とのことだが、著作権保護システムとして「InfoBind」と「Windows Media Technologies」、音楽圧縮方式として「TwinVQ」と「MP3」が候補として上がっているとのこと。課金方法も含めた同社からの正式な発表は、2000年のサービス開始時期を予定している。
SMEによる音楽配信が正式に発表され、メジャーのレコード会社の動向が注目されているが、今回の日本コロムビアの例は、購買層も含め多少毛色が違うようだ。NTT-Xによると、一般のポップミュージックと比べ「純邦楽だと、どの圧縮形式が最適かわからない」としている。
('99/12/2)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]