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【新サービス】

Webサイトに「注釈」をつけるサービスが登場

■URL
http://www.annotate.net/cs/press/pressrelease12-06.html

 シリコンアレーのスタートアップ企業Annotate.net社が、Webサイトに優良コンテンツによる「注釈」をつけて、リンクをたどらなくても視聴者がすぐに情報を得られるサービスのベータテストを開始した。利用料は無料。

 このサービスを利用するには、Internet Explorer 5.0に対応したプラグインをダウンロードする必要がある。他のブラウザーには今後対応していく予定だ。

 プラグインをインストールすると、ブラウザーの横に小さなアイコン風のツールが表示されるようになる。特定のページに行くと注釈がつけられている旨が表示され、アイコンをクリックすると、そのページの内容に対応したBusiness WeekやCNETなどの記事やデータが表示される、といったシステムだ。例えば、とある企業のWebサイトを見ていると、そこにはStandard & Poorsの注釈が付けられていて、そこをクリックすると企業プロフィールが表示されるといった具合だ。現在、このサービスにコンテンツを提供しているのは上に挙げた会社のほかに、製品紹介のProductopia、eHow.com、Merrill Lynchなどがある。

 コンテンツを提供する側にとってのメリットとして、Annotate.netのCEO、Brian Flynn氏は「これはオプトインマーケティングだ」と述べる。つまり、そのコンテンツを受けることを望むユーザーにのみコンテンツを送り届け、ユーザーはその会社のコンテンツを受けることに慣れる。いわばそのブランドの「中毒」にすることによって利益を生み出そうとしているのだ。

 ページに注釈をつけるサービスは、これまでにもThirdVoiceなど複数の会社がサービスを行なっているが、人々が自由に注釈を付けることによって色々な人の考えを知ることができるというメリットの反面、「便所の落書き」のようになってしまったと辛辣な意見も聞かれる。このAnnotate.netは、信頼できる情報源による注釈しか認めないことによって、そうした問題点を解決し、さらに新しいマーケティングの手法を開拓しているという点で興味深いものといえよう。

(1999/12/7)

[Reported by taiga@scientist.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp