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【業界動向】

Microsoft、Ericssonとモバイルで提携、携帯向けブラウザーも発表

■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/1999/Dec99/EricssonPR.asp
http://www.ericsson.com/pressroom/19991208-0028.html
http://www.microsoft.com/presspass/press/1999/Dec99/MobileExplorerPR.asp
http://www.microsoft.com/wireless/

 MicrosoftとEricssonは8日、ワイアレスインターネットのためのソリューションを開発するための提携関係を結び、同時にモバイルなメールソリューションを提供するためのジョイントベンチャーを設立することを発表した。またMicrosoftは同日、携帯電話向けのインターネットアクセスソフト「Microsoft Mobile Explorer(MME)」を開発したと発表した。

 MicrosoftとEricssonの提携関係において、Ericssonは自社のWAPスタックをMicrosoftに提供し、MicrosoftはMobile ExplorerをEricssonに提供する。

 今回つくられるジョイントベンチャーにおいては、NT ServerとExchange Serverによる企業内のサービスと、モバイルでのサービスとの間を結び、どのようなワイアレスデバイスからでもPIMやメールを使えるようにすることを目標とする。さらにUPnP、WAP、Bluetoothなどの研究開発もサポートし、採用していく。なお、新会社の筆頭株主はEricssonとなっている。

 Ericssonは携帯電話市場のOSとなる部分をMicrosoftに奪われないようにとPDAメーカーのPsion、携帯電話メーカーのNokia、日本の松下電器と組んでSymbianという会社を作っている。Symbianの筆頭株主はPsionだが、PsionのOS「EPOC」はMicrosoftのWindows CEに対抗しており、現在シェア争いが続いている。こうした状況の中で今回MicrosoftとEricssonが提携したことで、インテリジェント携帯電話市場はますます複雑な様相を呈してきた。なお、Ericssonは引き続きSymbianやEPOCを支持し続けるとも発表している。

 一方同日、Microsoftは携帯電話向けのインターネットアクセスソフト「Microsoft Mobile Explorer(MME)」を発表した。モジュール型のソフトウェアで、各種の携帯電話会社がカスタマイズして採用できるようになっている。

 MMEはHTMLとWAP1.1の両方に対応しており、Web、電子メール、PIM、位置情報サービス、ECなどを利用できる。同じ日に発表された提携にもとづいてEricssonが採用するほか、英British Telecomが英国とノルウェイで試験的に採用している。またMicrosoftによると、日本のNTTドコモが強い関心を寄せているという。

 MMEでは、データ通信対応携帯電話向けの「MME for feature phones」と、大画面データ端末向けの「MME for smart phones」の2とおりのシステムが計画されている。MME for feature phonesは2000年の第1四半期にリリース予定で、MME for smart phonesも2000年のうちにリリース予定。

(1999/12/9)

[Reported by taiga@scientist.com / masaka@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp