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【オンライントレード】

東京三菱銀行、TD Waterhouseと合弁でオンライン証券会社設立へ

■URL
http://www.btm.co.jp/
http://www.waterhouse.com/

TD Waterhouse CEO兼副会長(中央左)
東京三菱銀行 専務取締役(中央右)
 東京三菱銀行は15日、TD Waterhouseと合弁で証券会社を設立し、日本においてインターネットを利用したディスカウント・セキュリティーズ・ブローカレッジ業務を行なうことで合意したと発表した。

 TD Waterhouseは、カナダの大手商業銀行トロント・ドミニオン銀行の子会社(持ち株比率88%)で、米国とカナダを中心に英国、オーストラリア、香港、インドなどグローバルに展開するディスカウントブローカー。世界で200以上の支店、300万以上の口座数、1,220億ドル以上の預かり資産を有している。また、NYSEには本年6月に上場した。

 合弁証券会社は、これから認可手続きを開始し来年4月を目処に設立するかまえで、従業員は50人程度の規模でスタートする予定。正式名称はまだ決まっていないが、「東京三菱(BTM)」を冠した名称にする方向で進めており、BTM・TDウォーターハウス証券会社を仮称とする。会社設立初年度の資本金は55億円程度、次年度末までに100億円まで増資する予定になっており、出資比率は当初東京三菱ほかが55%、TD Waterhouseが45%。

 また、インターネットとコールセンターを中心に日本の金融商品を扱うが、設立2年目からは実際の店舗も設立していく。「オンラインといってもサポートなどを考えると支店網は重要」(TD Waterhouse CEO兼副会長のスティーブ・マクドナルド氏)というためだ。店舗展開は、東京三菱銀行の支店に隣接するかたちと、広告的な意味合いもかねてに繁華街へ出店するかたちの2つの方法で規制の緩和にあわせて行なっていく方針。

 ディスカウントブローカーと名乗ってはいるが、手数料体系については「安ければよいとは思っていない」(東京三菱銀行 専務取締役 志村 哲男氏)としており、提供するサービスのレベルにあわせ今後考えていく。収益については、設立4年目での黒字化を目標にしている。

 一方、東京三菱銀行はこの日、国際証券の筆頭株主になり、株式、債券などの引受、販売で協力して行なうため業務提携したとも発表した。

 また、東京三菱銀行は菱光証券株式会社と大七証券株式会社の合併により発足した東京三菱パーソナル証券(オンライントレードも行なっている)の筆頭株主でもある。

 TD Waterhouseとの合弁証券会社には、東京三菱パーソナル証券と国際証券からも出資を受ける予定だという。また、国際証券とはバックオフィスやシステムの開発・共有化を考え、東京三菱パーソナル証券ともサービスについて今後検討していくという。

 将来的に東京三菱銀行は、現在行なっているオンライン・バンキングサービス「東京三菱ダイレクト」とサービスを統合させることも考えている。

(1999/12/15)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp