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http://www.alphaomega.co.jp/
ソフトウェア開発・販売および輸入を手掛けるアルファ・オメガソフトは17日、今後の事業展開や新製品等について発表した。
アルファ・オメガソフトは、富士通の社内ベンチャー制度により1995年3月に設立された。設立当初は、資本金3,000万円で、富士通が49%出資。2000年1月には、富士通が1億円、ソフトバンクが2億円、三菱商事と三菱商事傘下のミレニアム・ベンチャーパートナーズがあわせて1億円、合計約4億円出資し、資本金が4億8,000万円になることが決まった。その後、2000年6月にはさらに増資を行なって資本金を15億円にし、2001年にマザーズもしくはNasdaq Japanに株式を上場・公開する方針を固めた。どちらの市場になるかは、2001年になってから決める。
富士通の社内ベンチャー制度で誕生した企業はアルファ・オメガソフトをいれて11社ある。そのなかで、株式上場・公開方針を固めたのは電子書店パピレスを運営するフジオンラインシステムに続き2社目。上場・公開を検討しているのはあと1社あるという。
アルファ・オメガソフトは、リスクテクノロジーとネットビジネスに注力していき、この分野でのリーダーを目指す。インターネットの普及に伴い、ネットワーク上で使われるコンピュータシステムは、システムダウン、データ喪失、ウイルス被害などのリスクを絶えず抱えており、特に電子商取引が盛んになるにつれこのリスクが高まっている。これらの問題に見舞われたとき、事業者は損失をこうむるほか信用も失う。同社では、このようなITリスクを防ぐテクノロジーとネットワークサービスを提供していく。
新製品としては、データ復元ソフト「FinalData」とビジネスリスク管理ツール「Observant」を発表した。
「FinalData」は、ハードディスククラッシュによって失ったデータや誤って削除したファイルなどを、事後に復元できるソフト。これまで、DOSで動くものはあったがWindows上での復元ソフトは初めてのものだという。まず、来年1月21日にスタンダード版を1万5,800で発売する予定。
「Observant」は、ネットワークサービスやインターネットで使われているシステムに問題が起きた場合に、何が起きているのか、どのくらいで回復・復旧するのかといったことをリアルタイムにレポーティングするツール。その通知は、管理者だけでなくエンドユーザーにまで行なわれる。実際に、海外ではソロモンスミスバーニー証券がITコンポーネントサービスの監視、バークレーズ銀行がATMサービスの監視、ジーメンスがアウトソーシングサービスの運用管理などで導入している。日本では来年4月に出荷予定。NTT関連企業が導入を検討しているという。
(1999/12/17)
[Reported by betsui@impress.co.jp]