INTERNET Watch Title Click

【業界動向】

日証協、「グリーンシート市場の活性化を目指して」中間報告を発表
名称変更を検討し、売買や開示でインターネット利用強化

■URL
http://www.jsda.or.jp/
http://www.jsda.or.jp/html/toukei/kehai/

グリーンシート銘柄情報開示システムの概念図
 日本証券業協会は、気配公表銘柄制度(グリーンシート)の機能を向上させ、市場参加者のニーズを反映した市場を構築するするために、グリーンシート市場活性化ワーキンググループを設置し検討を行なっているが、このたび「グリーンシート市場の活性化を目指して」と題する中間報告を発表した。

 グリーンシート市場は、未公開企業の株式を売買するために平成9年7月からスタートさせた市場。昨年12月27日には、グリーンシート市場専用のWebサイトも開設した。

 中間報告では、まず、「グリーンシート市場」という名称について市場の位置付けなどを的確に反映させるため、新たな名称を募集することも含めて検討するとしている。もともと、米国のピンクシート(米国のいわゆる青空市場の取引価格はピンク色の紙面で掲載されてきたため未上場株式・銘柄をこのように呼んだ)を範とした。位置付けについては、ベンチャー企業振興市場としてこれまでの店頭市場とは一線を画した市場とし、今後、発行・流通両面において利便性を高めていく。

 取扱銘柄は、一般企業株式だけでなく、特定目的会社(SPC)株式や公共事業の民間委託(PFI)による企業化株式、会社型投資信託、不動産投資信託(REIT)なども取り扱っていく。また、取引所上場廃止、店頭登録中断銘柄(リビングデット)の換金の場、MBO(現経営陣による自社買収)市場の周辺市場としての利用も検討する。それと同時に、市場区分や銘柄区分を新しく設定する。

 気配公表と売買報告については、現在の月2回を週1回に改め、引き続き頻度の向上を図っていく。この気配公表と売買報告、並びに受け渡し決済はシステム化を進める。インターネット利用した売買報告システムは現在プレ稼動しており、正式には2月の最初の売買報告から稼動する予定。将来的には、JASDAQシステムによる気配公表、売買報告を行なうことも積極的に検討していく。

 ディスクロージャーに関しては、上場・店頭登録会社に課されている適時開示をグリーンシート銘柄の発行会社にも求めていくことを引き続き検討する。開示の方法については、発行会社のWebサイト上での公表、記者クラブへの資料投函などを検討する。また、現在店頭登録銘柄のタイムリーなディスクロージャーシステムとしてJDS(日本証券業協会インターネット開示システム)を稼動させているが、これを利用してグリーンシート銘柄の開示を早急に行なう。

(2000/1/19)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp