取扱商品は航空券、ツアー、ホテル、レンタカー、旅行保険などで、Webサイト上からリアルタイムに商品の照会・予約が行なえる。代金の支払いはコンビニ決済、デビット決済、Smash、クレジットカードに対応するほか、宅配による代金引換も予定している。コンビニ決済や宅配など物流面における提携会社は未定だが、「できれば全コンビニで扱えるようにしたい」(HIS・澤田秀雄代表取締役社長)としている。また、将来はICカードを用いることで、発券/物流をともなわない“デジタルチケット”のサービスも検討しているという。
HISではすでに、インターネット上で同社の旅行商品を販売する「his-j.com」を運営しているが、スカイゲートでは、HISの商品はもちろん他社の商品も扱っていく方針。「HISの販売チャネルが一つ増える」(スカイゲート・行方一正代表取締役社長)といった位置づけだ。また、スカイゲートでは手続きのすべてをオンラインで自動化するのも大きな特徴。his-j.comでは、ユーザーからの問い合わせや相談を電話などを通じて人間が対応していた。
通産省の調査によると、旅行市場はEコマースにもっとも適した分野であり、2003年には9,100億円規模、B to CのEコマース市場全体の5.8%を占めるようになるという。HISでは、「IT革命が進んでいる中で旅行業界も大きく変わらざるを得ない。それには新しいシステムの構築が必要」(澤田社長)だとして、ネット販売システムの技術力やマーケティングノウハウをSCNに求めることになった。一方、SCNのISPサービス「So-net」の女性比率は40%に達しており、特に20歳台ではわずかながら女性の比率が上回っている。これらのユーザーに対して「総合エンターテイメントサービスのSo-netとしては、旅行コンテンツは不可欠」(SCN・山本泉二代表取締役社長)と判断。ターゲット層の一致するHISとの合弁事業に乗り出すことにした。
なお、スカイゲートのサービスは、So-net会員に限定せずインターネット上で広く提供されるが、So-net会員への優先サービスや情報提供も検討するとしている。
(2000/3/14)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]