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【業界動向】

サイバーエージェントがマザーズに上場

■URL
http://www.tse.or.jp/mothers/

 新興企業向け市場東証マザーズに24日、インターネット広告を手掛けるサイバーエージェント(4751)が新規上場した。

 初値は、公募価格と同じ1,500万円がつき、1,600万円の買い気配で終了した。日中の安値は1,499万円と公募価格を割り込む場面もあった。同高値は、1,520万円。

 1,600万円で計算しても、公募価格に対して7%程度のプレミアムなので、当初のマザーズ銘柄に比べれば、インターネット関連でもずいぶんおとなしい展開になったといえよう。

 こうなった要因はいくつか考えられるが、既上場マザーズ銘柄の軟調な展開もセンチメントを冷やした大きな要因のひとつといえる。

 この日の他のマザーズ銘柄は、リキッド(4740)がストップ安(値幅制限までの下げ)で上場来安値を更新し、クレイフィッシュ(4747)も一時ストップ安。また、前日に新規上場したスノーヴァ(4749、通年楽しめる屋内ゲレンデの運営)もストップ安となり連日の冴えない展開。同社は、前日の上場初値が999円(終値は899円)と公募価格1,200に対し17%も下落し、マザーズ銘柄で初めて初日に公募価格を割り込む展開だった。

 このように、全般的に軟調な展開。もともと、業績などに基づいた投資ではなく、漠然とした期待感やインターネット、ベンチャー人気などセンチメントに基づいた投機だったため、いったん心理的に冷めると急速に落ち込んでしまうのは致し方ないところ。

 このあとにも、オン・ザ・エッヂ(4753、4月6日上場予定)、ネクステル(9440、同4月25日)、CCC(4756、同4月26日)の上場が予定されており、センチメントが好転するきっかけが無ければ、軟調地合いを引き継ぐ可能性も無いとはいない。

 しかし、短期ではなく中長期的な投資なら、どこで株価の軟調が落ち着くかじっくり見守るのも一法だ。本物の成長企業なら、センチメントに流されて大幅に下落しても再び切り返す。ボラティリティ(変動)が高いからこそのベンチャー企業投資ではないか。米国Nasdaqの銘柄をみても、成長企業の株価は過熱人気と急速なセンチメントの冷え込みを繰り返しながら育っていくのが常だ。

銘柄

コード

3/24
終値
前日比

(%)
上場来高値
上場来安値
時価総額
(百万円)
リキッドオーディオ・
ジャパン
4740
4000000
▲1000000
▲20.0
12,210,000
2000/2/4
4,840,000
1999/12/29
52,000
インターネット
総合研究所
4741
30700000
前日出来ず(3/22終値)
-
77,410,000
2000/1/20
30,700,000
2000/3/22
405,547
メッツ
4744
8700000
▲700000
▲7.5
23,110,000
2000/2/21
8,300,000
2000/3/14
47,154
クレイフィッシュ
4747
26000000
▲400000
▲1.5
32,800,000
2000/3/21
24,000,000
2000/3/14
264,550
スノーヴァ
4749
799
▲100
▲11.1
999
2000/3/23
899
2000/3/23
5,413
サイバーエージェント
4751
15200000
-
-
-

(2000/3/24)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp