■URL
http://www.networks.ne.jp/
青森県のインターネットベンチャーであるネットワークスが、無線によるインターネット常時接続サービスの全国提供へ乗り出す。現在、Webサイトなどで加入予約を受け付けており、申し込みの多い地域から順次サービスの開始に向けて準備に入る。無線によるネット接続では、すでにソフトバンク、東京電力らによるスピードネットが動き出しているが、実際に商用サービスを提供するのはネットワークスが初めてだとしている。
サービスの名称は「ノーラインネット」。サービス地域内に無線基地局を開設し、ユーザーと2.4GHz帯の無線LANで接続、最大1Mbpsの通信を可能にする。1つの基地局でカバーできるのは半径800メートルのエリアで、技術的にはアンテナ1基で200ユーザーまで収容できるという。ただし、1つの基地局に複数のアンテナを設置、アンテナ1基あたり20ユーザー程度に限定することで通信品質の劣化を防ぐ。各基地局には当初1.5Mbpsのバックボーンが用意される。一方、ユーザー側は自宅に専用のアンテナを設置、Ethernetでパソコンと接続する。
月額料金は4,900円の定額制で、2台目以降のマシンを接続する場合は1台につき月額4,000円が追加となる。初期費用は工事費が1万5,000円、アンテナ設備費が6万円。アンテナ設備費は一括払いのほか、月額料金と合わせて分割して支払うことも可能だ。例えば5年契約の場合、ひと月あたり1,158円となる。
サービスの開始は、もっとも早い地域で4月末の見込み。市区町村を単位として、加入予約者が150人集まった地域から準備にとりかかる。基地局については、同社が直接運営するほか、地域ごとに運営を委託するフランチャイズも募集する。地域プロバイダーやコンテンツプロバイダー、個人などを想定しており、すでに数社から問い合わせがあるという。
同社では、今年中に50カ所の基地局を開設し、そのうち30カ所をフランチャイズに運営委託する計画だ。最終的には全国に300~350カ所の基地局を設置、6万人のユーザーを獲得したいとしている。さらに将来は、同一の基地局を通じてADSLによるアクセス回線も提供し、電話回線に頼らない高速ネット接続環境を提供していく方針だ。
(2000/3/31)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]