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インターネット技術によるWebページや各種システムなどの管理、運営を手掛けるオン・ザ・エッヂ(コード:4753)が6日、東証マザーズに新規上場した。これで東証マザーズ上場企業は7社目となる。
市場全般の軟調地合いもあって朝方から売り気配を切り下げていき、公募価格600万円を150万円下回る450万円の売り気配で終了、初日の取引は成立しなかった。165株の売り注文に対し買いは39株。
米国株式市場、特にNasdaqの先行きを懸念し相場全体が軟調で、新規上場のタイミングとしてはあまりよくなかった。Nasdaq総合指数は、本年3月10日の史上最高値5048.62ポイントから4月5日の4169.22ポイントまで17.4%下落しており、時価総額上位100社で構成される主力株を集めたNasdaq100指数も、3月27日の史上最高値4704.73ポイントから4月5日の4030.26ポイントまで14.3%下落している。
6日の日本時間でも24時間取引を行なっているシカゴ先物取引システムのGLOBEXでNasdaq100指数先物6月限が下落しており、軟調地合いに拍車をかけたかたち。
市場全般だけでなく、IT関連株の先行き不透明感も強い。マザーズ銘柄では、インターネット総合研究所、クレイフィッシュが公開来安値を更新し、ソニーやソフトバンク、トランスコスモスなど主力も大幅安。
なかでも、日米同時上場したクレイフィッシュは5日連続でストップ安売り気配。上場来高値からこの日まで51.2%も下落しており、Nasdaqでの取引も3月9日の最高値132ドルから4月5日の31ドルまで76.5%も暴落している。親会社の光通信が、業績の先行き不透明感や経営者に対する不信感台頭などで5営業日連続のストップ安売り気配になって値段がついていないことも嫌気されている。
マザーズ上場7社をみると、クレイフィッシュを境に軟調なスタートを切るようになった。クレイフィッシュの上場はNasdaqに3月8日、マザーズに3月10日。ちょうど、この時期は既述のようにNasdaqが最高値をつけた時期、つまり当面のピークを打った時期だ。よって、クレイフィッシュ以前のリキッドオーディオやインターネット総研が上場した時期は、IT相場がピークを目指し過熱していた時期であったということができ、環境からすると高騰したのもうなずける。
ただし、この先を考えれば上場時に高騰してはじまった銘柄の落ち着きどころがどのレベルなのかを計るのは非常に難しい。その意味では、どちらかといえば「手垢」のついていないどちらかといえば軟調ではじまった銘柄のほうが手掛けやすいかもしれない。いずれにせよ、本物の成長企業ならばボラティリティ(変動が大きい)が高く急落しても再び切り返していくだろうことはいうまでもない。
今後のマザーズでは、移動体通信やCSデジタル放送サービスへの加入契約取り次ぎを手掛けるネクステル(9440)が4月25日、ビデオ販売・レンタルのTSUTAYAなどを手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC、4756)が4月26日にそれぞれ上場予定。
なお、東証は昨年から警視庁に指摘されていた上場審査基準の改善などを行ない、来週にも公表するかまえ。マザーズでは上場基準を大幅に緩和したため、暴力団の関与した企業が上場して新たな資金源とにされてしまうのではという懸念があった。これを排除するガイドラインを策定し、東証1部、2部市場にも適用する。
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(2000/4/6)
[Reported by betsui@impress.co.jp]