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【業界動向】

ベンチャー企業育成の拠点「サンブリッジ・ベンチャーハビタット」が渋谷にオープン

■URL
http://www.sunbridge.com/

サンブリッジ代表取締役社長
 インターネット関連のベンチャー企業に対して投資や事業支援を行なうサンブリッジは26日、ベンチャー企業育成の拠点「サンブリッジ・ベンチャーハビタット」を東京・渋谷にオープンしたと正式に発表した。

 サンブリッジは、企業設立時や設立直後の早期段階での資金提供をはじめ、ビジネスプランの策定支援、技術やマーケティング面でのサポート、オフィス環境の提供などを行ない、ベンチャー企業が早期に成功を収めることができるよう支援していく。サンブリッジ本体は資金面での投資支援を行ない、グループ企業のサンブリッジ・テクノロジーズが技術支援、同じくグループのイー・ブリッジがビジネスやマークティング支援を行なっていく。

 サンブリッジのアレン・マイナー代表取締役社長は「企業を人工的に次々と大量に生み出していく仕組みを提供するのがインキュベーター(Incubator)で、ハビタット(Habitat)とは企業が自然に育っていく環境を提供することをいう」と述べ、そういった環境を日本に合ったかたちで整えていくとしている。

 また、同社長は「株式公開によって金持ちになることを目的に起業する、つまり公開をゴールとして起業する向きも出てきており、ビットバレーなどを時々非難する声も聞かれるが、公開を成功の通過点と考え本気で顧客などのために事業を行なおうとする企業を支援していきたい」とも述べた。ただ、サンブリッジ自体のビジネスは、投資リターンとグループ会社による技術・マーケティングサービスに伴なう収益。

 このようなベンチャー企業育成のための最適な環境を提供する場として、今回「サンブリッジ・ベンチャーハビタット」を開設したわけだ。渋谷マークシティー17階の全体、642坪に12~16社のベンチャー企業、およそ250人が入居可能。敷金や礼金、保証人が必要ないほか、デスクや家具、通信インフラ・機器などは標準で最初から用意されており、オフィスを開設する際の作業や期間などが軽減されている。

 オフィスのスペースは企業ごとに壁で仕切ることはしないでオープンな環境にしてある。このような環境の提供は世界でもおそらく初めてのことだという。オープン環境にすることで、入居しているベンチャー企業間での交流や助け合いなどが自然に生まれることを期待している。

 また、オフィススペースのほかには、ベンチャーハビタット外の企業などとの交流の場「ハビタパーク」(30坪)、セミナールーム(50坪)、プライベート・ミーティング・ルーム(3部屋)を共有スペースとして用意。

 入居するための条件としては、サンブリッジによる事業計画書の承認、初期投資の受け入れ、サンブリッジ・メンバーの非常勤取締役への就任、四半期ごとの財務諸表の開示がある。

 5月時点で入居企業数は10社程度になる予定。その企業は以下のとおり。

入居企業の代表など

    ■セールスフォース・ドットコム http://www.salesforce.com/
            CRMシステムをASP事業としてインターネットを通じ米国から日本企業に提供
    ■アットマーク・アイティ:Webサイトは近日公開
            コミュニティーサイト
    ■ホライズン・デジタル・エンタープライズ http://www.hde.co.jp/
            Linuxソフトの開発販売、システム構築・運用・保守
    ■ミラクル・リナックス
            大規模Linuxサーバーの提供
    ■オプトメール http://www.optomail.com/
            高速メール配信システムを使ったマーケティング・サービス
    ■ビートレンド・ドットコム
            Webマーケティングの技術基盤となるASP事業
    ■アジアネット http://www.asia-net.com/jp/
            国際的なリクルート、転職情報
    ■デジタルデザイン http://www.d-d.co.jp/
            Linux OS で稼働するミドルウェア、ハードウェア、ソフトウェアの企画・開発・販売やシステム構築
    ■アクアリウムコンピューター http://www.aqua-computer.com/
            Linuxマイクロサーバー
    ■Globe LinQ http://www.globelinq.com/
            インキュベーター
    ■ビーンズ・ドット・コム・ジャパン http://www.beenz.com/

 このほか、ベンチャー企業に対する事業計画への助言などを行なうアドバイザリーボードとして、日本オラクル代表取締役社長の佐野力氏 、慶應義塾大学教授の中島洋氏、早稲田大学ビジネススクール教授の松田修一氏、一橋大学イノベーション研究センター教授の米倉誠一郎氏、ジャフコ代表取締役社長の村瀬光正氏、日本ベンチャーキャピタル代表取締役社長の小林弘道氏がメンバーとなっている。

アドバイザリーボード
 今後は、株式を公開したときに1株何千万もするような株価にならないような新たな資本構成のやり方や、商法の改革などの勉強会も行なっていく。また、大学生がベンチャー企業に参加できるようなインターンの仕組みなども模索していく。入居企業についてマイナー社長は「年間2~3社のペースで入れ替わりがあるのでは」とみており、成功、いわゆるベンチャーハビタットを巣立っていく基準的なもののひとつとして「公開・上場するにふさわしい企業」をあげているもののケース・バイ・ケースで対応するという。

 全体的に、それなりに派手な会見・説明会だった。それに関してアドバイザリーボードの米倉誠一郎氏が「生きている花なんかポケットに差して、またバブルかよといわれそう」などと述べて笑いが起こる場面も見られた。アレン・マイナー代表取締役社長は、初代日本オラクルの社長であったことをはじめ、入居企業の社長なども元オラクル社員が多く、オラクル色の強さを感じた。この点に関してサンブリッジの名付け親でもある佐野力氏は「これ以上オラクルから優秀な人材が流出させないようにするためにもアドバイザーになった」と述べて、これも笑いをとっていた。

(2000/4/26)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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