■URL
http://www.sunbridge.com/
サンブリッジ代表取締役社長 |
サンブリッジは、企業設立時や設立直後の早期段階での資金提供をはじめ、ビジネスプランの策定支援、技術やマーケティング面でのサポート、オフィス環境の提供などを行ない、ベンチャー企業が早期に成功を収めることができるよう支援していく。サンブリッジ本体は資金面での投資支援を行ない、グループ企業のサンブリッジ・テクノロジーズが技術支援、同じくグループのイー・ブリッジがビジネスやマークティング支援を行なっていく。
サンブリッジのアレン・マイナー代表取締役社長は「企業を人工的に次々と大量に生み出していく仕組みを提供するのがインキュベーター(Incubator)で、ハビタット(Habitat)とは企業が自然に育っていく環境を提供することをいう」と述べ、そういった環境を日本に合ったかたちで整えていくとしている。
また、同社長は「株式公開によって金持ちになることを目的に起業する、つまり公開をゴールとして起業する向きも出てきており、ビットバレーなどを時々非難する声も聞かれるが、公開を成功の通過点と考え本気で顧客などのために事業を行なおうとする企業を支援していきたい」とも述べた。ただ、サンブリッジ自体のビジネスは、投資リターンとグループ会社による技術・マーケティングサービスに伴なう収益。
オフィスのスペースは企業ごとに壁で仕切ることはしないでオープンな環境にしてある。このような環境の提供は世界でもおそらく初めてのことだという。オープン環境にすることで、入居しているベンチャー企業間での交流や助け合いなどが自然に生まれることを期待している。
また、オフィススペースのほかには、ベンチャーハビタット外の企業などとの交流の場「ハビタパーク」(30坪)、セミナールーム(50坪)、プライベート・ミーティング・ルーム(3部屋)を共有スペースとして用意。
入居するための条件としては、サンブリッジによる事業計画書の承認、初期投資の受け入れ、サンブリッジ・メンバーの非常勤取締役への就任、四半期ごとの財務諸表の開示がある。
5月時点で入居企業数は10社程度になる予定。その企業は以下のとおり。
入居企業の代表など |
このほか、ベンチャー企業に対する事業計画への助言などを行なうアドバイザリーボードとして、日本オラクル代表取締役社長の佐野力氏 、慶應義塾大学教授の中島洋氏、早稲田大学ビジネススクール教授の松田修一氏、一橋大学イノベーション研究センター教授の米倉誠一郎氏、ジャフコ代表取締役社長の村瀬光正氏、日本ベンチャーキャピタル代表取締役社長の小林弘道氏がメンバーとなっている。
アドバイザリーボード |
全体的に、それなりに派手な会見・説明会だった。それに関してアドバイザリーボードの米倉誠一郎氏が「生きている花なんかポケットに差して、またバブルかよといわれそう」などと述べて笑いが起こる場面も見られた。アレン・マイナー代表取締役社長は、初代日本オラクルの社長であったことをはじめ、入居企業の社長なども元オラクル社員が多く、オラクル色の強さを感じた。この点に関してサンブリッジの名付け親でもある佐野力氏は「これ以上オラクルから優秀な人材が流出させないようにするためにもアドバイザーになった」と述べて、これも笑いをとっていた。
(2000/4/26)
[Reported by betsui@impress.co.jp]