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【オンラインバンク】

富士銀行、インターネットバンキングの不正利用に日本初の保険導入

■URL
http://www.fujibank.co.jp/cyber/index.html

 富士銀行は、インターネットを利用して残高照会や振り込みなどが24時間行なえるバンキングサービス「富士サイバーバンク」を展開しているが、安田海上火災と協力して6月初旬から日本で初めてこの取り引きに保険を付与するサービスを開始する。今後、詳細を詰めていき5月中旬頃に正式発表する見込み。

 同銀行では、月額利用手数料を支払うことでさまざまなサービスが提供される「富士ファーストクラブ」があり、すでに昨年11月1日からこのクラブでは、キャッシュカードが盗難や紛失によりATMやジェイデビットで不正使用された場合、その損害金を一定額補償する制度「キャッシュカード盗難保険」を都銀として初めて導入している。この場合の保険金の上限は、フルサービスを受けられるプレミアムコース(利用手数料月額525円)が300万円、利用目的別のスタンダードコース(同262円)が100万円。

 インターネットバンキングの富士サイバーバンクもこれに準ずるかたちを考えており、最大補償額を300万円として、残高などによって3つぐらいのコースに分けて保証金の上限を設定していくかまえ。インターネットバンキングで利用する暗証番号などが盗まれて、他人に買い物されたり、資金移動されるなど、悪用・不正使用された場合に一定額を補償する。

 保険料は利用手数料に含まれるが、補償の対象になるには「キャッシュカード盗難保険」と同様に利用者が被害発生から10日以内に銀行に通知することや、警察に被害届を出すことなど、いくつかの条件を付加する予定。

 同銀行では、実際にこれまでインターネットバンキングで暗証番号が盗まれて悪用されるなどの被害や不正行為はなかったものの、今後利用者が一段と急増することが見込まれることから保険の導入に踏み切ったとしている。富士サイバーバンクの会員数は現在7万人(そのうちマネックスバージョンがおよそ2万人)と、インターネット利用のバンキングサービスとして日本最大規模で、6月には10万人の大台に達するとみられている。

(2000/5/1)

[Reported by betsui@impress.co.jp / ymasa@wizvax.net]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp