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【サービス】

デジタルアーツ、インターネット上の有害・有益情報をすべて企業に報告

■URL
http://www.daj.co.jp/
http://www.tse.or.jp/news/release/article/200004/000420_a.html

 インターネット関連のソフトウェアやネットワークの構築などを手掛けるデジタルアーツは10日、インターネット上における誹謗や中傷、情報操作などから企業を守る手助けとなる「企業向けネット危機管理代行業務」を近々開始することを明らかにした。

 もともとは、今秋頃から開始する予定だったが、東京証券取引所が先月20日にインターネット上の不審情報の監視体制を整備・強化したと発表するなど、ネット上の「風説の流布」などが問題になってきていることで開始を早めたようだ。

 しかし、この業務では「風説の流布」にあたるもの直接判断して企業に知らせるわけではない。

 詳細はこれから詰めるが、仕組みとしては顧客企業に社名や商品名、サービス名、経営陣の名前などキーワード(大企業になれば漢字やローマ字表記なども必要になろう)を登録してもらい、そのキーワードを掲示板なども含んだ世界のすべてのWebサイトで検索、ヒットしたWebサイトのページのURLやタイトルなどを企業に報告するというもの。 報告には、重要度や危険度などページの評価や格付けも加える見込みだが、ヒットしたものをすべて報告するのでネガティブなものばかりになるわけではない。簡単にいえば、例えば企業が毎朝、自社のことが書かれている新聞や雑誌の記事などを手作業でクリッピングしていることを、インターネット上のものについてはデジタルアーツが代行して行なうといったところだろう。

 企業はこの報告を、専用閲覧ソフトを使って見る。報告は定期的に行なわれる予定だが、大企業と小企業によってかなりヒット数が違ってくると考えられるため、日毎、週毎、月毎といったように企業によって分ける予定。それによって料金体系も差別化を図る方針だ。

 報告の方法としては、基本的に検索結果をCD-ROMのかたちで企業に届けることを考えている。ただ、インターネットを通じて適時報告したほうが良い企業もありそうで、そうしたニーズがあった場合のことも検討する。

 デジタルアーツは、1998年12月に国内初でインターネットフィルタリングソフト(有害情報除去ソフト)の開発を完了、それと同時に有害情報の収集を開始し、約10万件のブラックリストなどもすでに持っているという。このフィルタリングソフトは、国内の家庭や学校法人向けに提供されており、フィルタリング情報は随時約1,000件のリストを追加・更新している。今回の「企業向けネット危機管理代行業務」は、このフィルタリングで培われた技術を応用したもの。

(2000/5/10)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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