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【業界動向】

三井生命がインターネット保険会社設立へ、保険以外のコンテンツサービスも

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http://www.mitsui-seimei.co.jp/

 三井生命保険は12日、インターネットを通じて保険などを販売する専門会社を本年8月に設立し、10月から営業を開始する方向で準備を進めていると発表した。

 すでに同社では、1998年7月からインターネット上で個人年金保険の試算・申し込み受付、初回保険料のデビット決済サービスなどを展開してきており、ここで培われたノウハウを基礎として運営していく。なお、同社がWebサイトを開設したのは1996年8月。

 設立準備を進めている専門会社の名称は未定だが、資本金20億円で、出資構成は三井生命が50%超、さくら銀行、中央三井信託銀行、三井物産がそれぞれ5%を予定している。

 専門会社が主にターゲットとしているのは、20~40歳代のネットワークコンシューマー。提供する商品は、スタート当初は運用実績に基づいて年金額を定める仕組みの変額個人年金保険「M-VA」(運用実績により年金額が変動するが契約時に定めた基本年金額は保証)など、設立母体の三井生命の商品を中心に展開する。第2事業年度以降は、損害保険商品や医療分野保険など他社のものも扱っていく方針で、法令の改正動向を踏まえながら投資信託商品の導入も図っていくかまえ。

 また、相談や問い合わせなどもインターネットを通じて対応するが、専門コールセンターでも対応する。対面による高度なコンサルティングを要する場合には、三井生命の営業職員を紹介することも行なう。

 現在は、契約書など重要書類の受け渡しを実際の書面でやり取りしなければならないことになっているため、保険契約の申込受付をインターネットを通じて行なうという業務になるが、こういった規則が改正されれば申し込みから手続き完了、その後のサポートなどもすべてインターネット上で行なっていく方針。

 初回保険料の支払いは、口座振込もしくはインターネット上でのデビット決済で行なう。さくら銀行が中心となって設立を準備している「ジャパンネット銀行(仮称)」との連携も検討しているという。

 このほか、生命保険商品の加入の有無にかかわらず、誰にでも無料で登録できる会員制度も設け、その会員向けにコンテンツを提供したりメールマガジンを発行するなどコミュニケーションサービスも展開する予定になっている。

 これらコンテンツなどを提供するために、富士通(@nifty向けサービスなど)や東芝(電車乗換案内)、キュリオシティ(ライフプランニングソフト)、有料老人ホーム・グリーン東京(医療介護関連)と提携しており、今後も提携先を充実させていく。

(2000/5/12)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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