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http://www.forrester.com/ER/Press/Release/0,1769,306,FF.html
Forrester Researchは、インターネット上のコンテンツビジネスで苦戦している欧州の出版メディア企業が、そこから脱するためにはどのような方策を採ればよいのかを分析したレポートを発表した。
それによると、コンテンツビジネスに苦戦している企業は、ネットを印刷メディアの延長線上と考えている点が大きな問題だという。Forrester Research B.V.のCarlsen Schmidt氏は「伝統的な欧州の出版社は、新しい競争、新しい挑戦、新しい収益モデル、そしてインターネットにおける異なったルールに直面しているが、彼らは未だ静的なHTMLから今日的なもっとインタラクティブなネット環境に移行していない」と指摘している。
Forresterでは、視聴者を増やし、収益の上がるスポンサーを引きつけるためには、こうした企業がネットのためにコンテンツを編集し直さなければならないと考えている。リアルタイムに豊富なコンテンツを作成し、編集するといったいわゆるダイナミックコンテンツが必要となる。
こうしたリアルタイムの編集プロセスを実現するためには、出版社はライターに対してドラフトから実際にネットに掲載されるまでに一時間以内に仕事を完了してもらわなくてはならず、こうした作業のためにたくさんのフリーランサーを用いることが効果的だと指摘する。また、ライターはインターネットに十分通じていなければならない。Schmidt氏は、「利用者は現在の一般的な通信社のニュース以上の物を要求するだろう。記事には適切な参考サイトへのリンクが含まれているべきであるほかに、記事の内容を豊富にするストリーミングビデオや、利用者がまた来たくなるようにチャットルームや掲示板を設けることも必要だろう」と語っている。
さらに、こうしたオンライン企業の収益モデルとして「企業は広告以外の収益率を最低でも50%(出版界では通常20~30%)に設定しなければならない」と語り、コンテンツサイトやそこから派生するサイトで発生するEコマースからの収益の重要性を指摘した。
(2000/5/16)
[Reported by taiga@scientist.com]