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【業界動向】

パーム社、日本でPalm OS向けWebサービスを2001年に開始

■URL
http://www.palm-japan.com/

米CEOのカール・ヤンコフスキー氏
 パームコンピューティング株式会社は24日、米国Palm社幹部を交えた戦略説明会を実施。日本市場では2001年上半期にPalm製品向けのWebコンテンツサービスを開始し、またワイヤレス対応新製品の投入を予定していることを明らかにした。

 戦略説明会には、米パーム社CEOのCarl Yankowski氏、同COOのAlan Kessler氏ほか米国幹部と、日本法人幹部が出席。Yankowski氏は説明のなかで「今後1年で、これまで市場に出ている700万台も含め、Palmの全デバイスをワイヤレスインターネット接続に対応させる」と表明。Palm OSの戦略において、ワイヤレス通信が非常に重要なことを強調した。
 これを受けて日本法人パームコンピューティング社のCraig Will社長は、「日本のワイヤレスデータ通信をPalmで新しい時代へ移行する」と発言。ワイヤレス通信アーキテクチャを導入し、「Webクリッピング」対応製品の開発を表明した。

 「Webクリッピング」とは、Palm OS搭載機用に特化したWebコンテンツを配信するサービス。米国では「Palm.net」の名でサービスを行なっているもので、Amazon.comやeBay、Yahoo!など、代表的なWebコンテンツをPalm OS搭載機からアクセスしやすい形で提供しているものだ。Palm搭載機で見た場合、通常のWebより見やすく、また通信時間も短縮できるといった利点がある。

クレイグ・ウィル氏による米「Palm.net」のデモ
 具体的には、今年9月に日本でWebデベロッパーに向けた会議を行ない、そこで「Webクリッピング」の仕様を公開、デベロッパーに参加を呼びかける。追って2001年上旬にWebクリッピングサービスを開始する。米Palm.netが有料のため、日本でも有料のサービスとなるが、「携帯電話に1万円ほど使う人から考えると、安いと感じるくらいの値段」(Will氏)で提供する方向だ。会場ではPalm.netのデモも行なわれ、すばやくアクセスできる様子が注目されていた。
 このサービスに合わせて、2001年上旬にはワイヤレス通信に対応、かつ軽量小型化した新Palmモデルを投入する予定だ。従来機のワイヤレス対応も同時に行なっていくそうだが、こちらは具体的なプランは示されなかった。

 説明会では、4月に発売開始したカラー版の「Palm IIIc」、従来機の強化版「Palm Vx」の販売状況が好調な点にも触れ、日本のPDA市場がPalmによって拡大されたと主張していた。

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(2000/5/24)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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