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【NetWorld+Interop 2000 Tokyoレポート】

IPv6はすでに実用段階
企画展示でアピール

■URL
http://www.sbforums.co.jp/ni2000/

 従来より必要性が叫ばれている次世代のインターネットプロトコル「IPv6」だが、実際のところ、いつになったら本格的に移行するのか、なかなか見えてこない。そこで会場では、ネットワーク機器ベンダーなどの共同展示による企画コーナー「IPv6 ShowCase」を設置し、IPv6がすでに実用段階にあることをアピールしていた。

 
IPv6 ShowCase
IPv6 ShowCase
IPv6 ShowCaseに参加しているのは、インターネットイニシアティブ(IIJ)、シスコシステムズ、日立製作所、NECなどネットワーク製品ベンダー12社のほか、WIDE Projectも協力。各社のIPv6対応ルータなどを相互接続し、その上で動画配信アプリケーションを稼働するなどのデモンストレーションを行なっている。また、IPv6の現状や各社のIPv6戦略を紹介するプレゼンテーションも実施し、多くの観客を集めていた。

 エンドユーザー向けの製品としては、ヤマハがISDNリモートルータ「WS-ONE」を参考出品。ISDN網経由で遠隔地のIPv6ネットワークに簡単に接続できるようになるという。IIJも、同社が発売中のコンパクトルータ「SEIL T1」を展示。こちらは、フリーのIPv6スタック「KAME」をダウンロードすることで、現行製品でも対応化できるという。

 ISPおよび企業向けの製品では、日立製作所がギガビットルータ「GR2000シリーズ」を出展。こちらもKAMEを採用しており、現在ベータ版のファームウェアをテスト中ということだ。LANだけでなく、OC-3/12/48などWANのインターフェイスについてもIPv6をサポートしているのが特徴だとしている。NECでは、まず、同社の統合スイッチルータ「IX5000シリーズ」のIPv6対応を10月にも開始。さらに、BIGLOBEの専用線IP接続サービスのオプションとして、今秋よりIPv6試験サービスを提供するこという。

 変わったものとしては、松下電送システムが参考出品している「ホームルータSJ6」が挙げられる。ネットワーク家電の接続を想定しており、インターフェイスにIEEE1394と無線LANを用意したのが特徴。デザインも奇妙だ。今後ネットワーク家電が普及すれば、当然必要なIPアドレスがいくつも発生するが、従来ではこのような場合、ローカルアドレスで対応せざるを得なかった。一方、IPv6では末端までグローバルアドレスを利用できるメリットがあるとして、家電分野でのIPv6の必要性をアピールしている。

 なお、IPv6スタックとしては、KAMEのほか、マイクロソフトがWindows NT/2000用のIPv6スタックの評価版を紹介していた。

 
IPv6 Only
IPv6ネットへの接続体験コーナー
IPv6 ShowCaseコーナーのほか、各社のブースでもIPv6関連の展示が見られた。

 NTTコミュニケーションズでは、既にOCNで提供中のIPv6接続の実験サービスを紹介。IPv6ネットワーク上での音楽配信のデモを行なっている。認証局からのユーザー証明書発行やIPSecによるコンテンツのセキュアな配信を実現できるという。また、東京通信ネットワークもすでに提供中の接続実験サービスを紹介しているほか、富士通でもこの秋より接続実験サービスを提供する予定だとしている。

 なお、これらの接続サービスはいずれも現行のIPv4ネットワーク上をトンネルしてIPv6ネットワークに接続する方式。一方、本誌別記事でもとり上げているように、IIJがIPv6データをそのまま伝送する「IPv6ネイティブサービス」を9月から提供する。発表ではネイティブ型で提供するのは国内初だとされているが、IPv6 ShowCaseの展示スタッフによると、世界でも前例を見ないのではないかという。

 IPv6関連としてはこのほか、デモを見るだけでなく、IPv6ネットワークに接続できる回線もいくつか開放されていた。IPv6スタックを組み込んだノートパソコンなどがあれば、実際にアクセスして体験できるようになっているほか、あらかじめノートパソコンも数台設置されていた。

(2000/6/7)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]



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