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【NetWorld+Interop 2000 Tokyoレポート】

「投資家が直接インターネットに注文を出し決済までを可能に」
~ナスダック・ジャパン情報システム担当上席副社長の基調講演

■URL
http://www.sbforums.co.jp/ni2000/
http://www.ose.or.jp/sijyo/sj_nj.html (大証ナスダック・ジャパン市場)
http://www.nasdaq.co.jp/ (ナスダック・ジャパン)

Mark Mincin氏
 「NetWorld+Interop 2000 Tokyo」2日目となる8日、ナスダック・ジャパン情報システム担当上席副社長 マーク・ミンシン氏が「インターネット、そして金融サービス業界に対するインパクト――ナスダックの戦略的方向性、および業界全域の傾向にフォーカスして」と題して基調講演を行なった。

 単にナスダックや株式市場に関することだけでなく、銀行や保険の業界にも話しは及んだ。ただし、ナスダック・ジャパンに関して特に目新しい話があったわけでもなく、インターネットも含めて業界全般の概要や歩みに関する講演の感が強かった。

 ミンシン氏はまず、インターネットの普及により、銀行、ブローカー(オンライン)、取引市場、保険の4つを柱とする金融サービスが高度で身近なものになってきたことを強調した。

 インターネットは世界で1億7,500万人以上が利用しているといわれ、35%以上の成長率となっている。そのなかで、米国はある程度まですでにインターネットが普及したこともあって世界の成長率を下回っているが、日本はパソコンを使った接続が着実に伸びているほか、ワイヤレス(携帯電話)PDAの急拡大もあって世界の成長率を上回っている。

 つまり、さまざまなオンライン・プロダクトを利用できる基盤が整備されてきたといえる。加えて、日本の金融市場では1998年12月に大蔵省がブローカーライセンス制度を登録制にし、1999年10月には株式委託手数料が自由化されたことでオンラインブローカーが急速に増えた。日本のオンラインブローカー数は、1999年4月には5社に満たなかったが、2000年3月には50社を超えるほどになっている。オンライン口座数のシェアは、野村証券が24%、大和証券が20%とトップレベルにある。

 インターネットを利用することで低コスト、リアルタイム、マルティメディア、双方向性、グローバルという特徴や効果がもたらせれ、投資家は高度なサービスを享受することが可能となる。

 一方、米国のオンラインバンクの現状は、1999年の顧客による銀行利用手段をみてみると、コールセンターが47%、店舗訪問が44%、郵便が6%、インターネットが3%と、インターネットがかなり低い。しかし、2001年にはインターネットが18%になるだろうと予想されている。

 また、保険に関しては、米国でもオンラインを利用しているのが現在12%であとの80%強は店舗による販売が占めている。しかし、今後は自動車保険を中心として伸びていく見込み。

 さて、本題のナスダック・ジャパンについては「長期的なジョイントベンチャーを大阪証券取引所と組み、いよいよ6月19日から米国外で初めてのNasdaqが立ち上がり欧州でも今年中に開始される」と述べ、Nasdaqのアジア展開の拠点は日本となり、欧州ではロンドンになるとした。

 ナスダック・ジャパン開始当初は、これまでの日本と同様にオークション形式で取引を行なうが、来年からはオークションとマーケットメーカー制による取引のよいところをミックスさせたハイブリッド型の取引を導入する。米国と欧州のNasdaqとつなげ24時間取引も実現させる計画。ほか、米国の株式をナスダック・ジャパンで扱うことも考えており、米国Nasdaq時価総額上位100社で構成されるNasdaq100指数の取引を行なう(上場)予定。

 また、システム的には、現在は投資家からの小口の注文はブローカーを通じて市場に出されているが、将来的には投資家がインターネットに直接注文を出し決済までをできるようにしていきたいという。

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(2000/6/9)

[Reported by betsui@impress.co.jp]


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