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【業界動向】

米Intelが「コンピュータビジョン」推進のためにオープンソースのライブラリを公開

■URL
http://www.intel.com/pressroom/archive/releases/cn061300a.htm

 米IntelのMicroprocessor Research Labが「コンピュータビジョン」、つまり「コンピュータを使った画像認識機能」を利用するためのソフトウェアをこの分野の研究促進のためにオープンソースで公開した。このライブラリには人のジェスチャーを認識する機能、物体を追跡する機能、顔の認識、カメラカリブレーション機能などが含まれている。

 Intelでは、より高速なマイクロプロセッサの出現やカメラの価格の下落、USB2のような高速な接続によるビデオキャプチャー速度の増加などによって、普通のパソコンによるリアルタイムなコンピュータビジョンが実現するだろうと考えている。

 例えばジョージア工科大学のGeorgia Tech Aware Home Projectでは、家そのものがあなたが誰であるかを認識して、状況に応じて手元のデバイスに情報を与えて制御するための基礎研究を行なっている。また、コンピュータビジョンはオフィスで働く様を変えることが予想される。Microprocessor Research LabのMark Holler氏は「視覚認識機能を備えたオフィスはあなたがどの方向を向いているかを知り、カーソルを望むところに向けてくれる。手のジェスチャーによって周辺にあるオブジェクトを開いたり閉じたり動かしたりできる」と語る。

 Intelでは、このコンピュータビジョンライブラリの機能を増やすと同時に、内容を維持管理したいと考えている。研究者はさまざまなソースコードを送ることができるが、その内容はすべて大学の研究者からなるコンピュータビジョンの専門家によって吟味される。

 今回公開されるソフトウェアはC言語のソースコードから成り、無償でライセンス提供される。このソースコードはWindows環境で開発、デバッグされた物だが、Linux向けのソースコードは今年終わりまでには公開される予定だ。

(2000/6/15)

[Reported by taiga@scientist.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp