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【新製品】

米Microsoft、ローカルとネットを組み合わせる「Microsoft.NET」を発表

■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/2000/Jun00/ForumUmbrellaPR.asp

 米Microsoftは22日、ソフトウェアとインターネットサービスサービスを組み合わせた次世代戦略「Microsoft.NET(ドットネット)」を発表した。これは、同社が以前「Next Generation Windows Services (NGWS)」と呼んでいたもので、次世代インターネットや新しい端末向けのソフトウェアを提供していくというもの。これにより、インターネット上のサービスやリソースをローカル環境に組み込んで利用できるようになる。

 同社はまた、「.NET」プラットフォームの構築に向けた新版のWindowsや「Windows DNA」サーバー、Microsoft Office、オンラインサービス「MSN」、開発ツール「Visual Studio」などの計画について明らかにした。

 「.NET」プラットフォームを構成する主要な技術としては、情報アーキテクチャーやデジタルメディアへの対応、プライバシー保護技術からなるXMLベースの次世代ユーザーインターフェイス「Universal Canvas」や、インストールやアップデート、ローミングなどを行なう「Dynamic Delivery」システムが開発される。また、開発者向けに、認証や通知、メッセージング、パーソナライズ機能、カレンダー、検索、ソフトウェア配信などのそれぞれサービスを提供するモジュール「Building Block」が用意され、ユーザー認証技術のPassportや、MSN Hotmailなどのインターネットサービスを、Windowsのローカルの機能と同じように組み合わせてアプリケーションを開発できるようにする。ほかには、新版「Visual Studio 7.0」でのXMLベースのWebサービス開発への対応や、Pocket PC、セット・トップ・ボックス、携帯電話、家庭用ゲーム機などの非PC機器向けに、「.NET」プラットフォームに対応するWindowsの新版を投入する。

 このほか「.NET」対応の主な製品やサービスは以下の通り。

Windows.NET
 Windowsの将来版。認証や検索機能などの「.NET building block」を搭載し、企業や個人がカスタマイズ可能なユーザーインターフェイスや、「.NET」サービスによるプログラミング機能を備える。2001年の出荷を予定。

MSN.NET
 MSNのコンテンツとサービスを、「.NET」プラットフォームにより組み合わせて、次世代のインターネットサービスを提供する。統合クライアントを開発中で現在はベータ版。

エンドユーザー向けの会員制サービス
 「.NET」プラットフォームに基づいて広範な有料サービスを提供する。エンターテインメントやゲーム、教育、生産性向上ツールなどを提供する。

bCentral for .NET
 小企業向けのポータルサイト「bCentral」を、「.NET」プラットフォームによって拡張する。「Outlook Web」サービスにより、Outlookのインターフェイスを使って、Web上でメッセージングやカレンダー、個人情報エージェント機能を提供するほか、顧客管理の「customer relationship management (CRM)」サービスを提供する。今年後半に提供開始する予定。

Visual Studio.NET
 XMLベースの開発ツールで、開発者向けのサービス「MSDN」がサポートする。Windows DNA 2000サーバーに対応する。

 

(2000/6/23)

[Reported by etoh@nakajima-gumi.net]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp