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【新製品】

ボイジャー、“立ち読み”してから購入できる電子出版システム

■URL
http://www.voyager.co.jp/

 ScreenShotボイジャーは、電子出版システム「ドットブック/たて書き・立ち読みシステム」のライセンス販売を開始した。購入前の閲覧を一定時間まで可能にする機能を盛り込んでおり、リアル店舗の書店と同様、消費者が電子ブックを“立ち読み”してから購入するかどうか決められるのが特徴。

 同社では従来より、パソコン上で日本語テキストの縦書きや読みがな表示が可能なビューワーソフト「T-Time」を提供してきたが、ドットブックは、これを電子出版ビジネスに対応させたものとなる。まず、著作権保護や不正コピー防止を目的としたコンテンツ保護機能を追加。テキストの編集/コピーの可否や“立ち読み”の制限時間などを、ファイルごとに出版元で設定できるようにした。これにより、別途サンプル用データを用意しなくても、消費者が購入前に本の内容を確認できるようになるわけだ。さらに、WWWブラウザー用のプラグインソフトを用意。電子ブックの販売サイトなどで、テキストをそのまま表示できるようにした。

 ドットブックのファイルは、ブラウザー上でのオンライン閲覧のほか、ローカルファイルとしてパソコンにダウンロードし、T-Timeで表示することも可能だ。ただし、いずれの場合も制限時間が過ぎれば、スクランブルがかかってテキストが読めなくなる。なお、設定しだいでは、閲覧をオンラインだけに限定したり、逆に制限を設けず、無料コンテンツとして配布することも可能になっている。

 すでに、無料コンテンツを掲載している「青空文庫」「筑摩書房ホームページ」などでドットブックが導入されているほか、講談社、集英社など5つの大手出版社での採用が決まっているという。ボイジャーでは、出版社以外にもオンライン書店や一般企業の広報誌などでの利用も考えれるとしており、さらに販売を拡大していく方針だ。

(2000/6/28)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp