IT関連を中心とするオンラインニュース大手の米CNET Networksは19日、同じくオンラインニュース大手の米ZDNetを買収することで合意したと発表した。買収は株式交換により、ZDNet株1株がCNET株0.5932株と交換される。また、かつてZDNetの親会社で現在子会社の出版社Ziff-Davis(ZD)社の株1株がCNET株0.3397株と交換される。買収総額は約16億ドル(約1,700億円)。インターネット上で8番目に大きな資産となるという。
買収は第4四半期に完了する予定。ZDの大手株主であるソフトバンク社はすでに同意しており、CNETの約20%の株主も同意しているという。なお、ZDの展示会事業部門は合併前の8月中旬にスピンオフする予定。
CNETはこの買収によってオンラインニュース事業を強化する。2000年第1四半期(3月31日終了)において、CNETは4,400万ドルの売上とEBITDA(支払利息・税金・減価償却控除前利益)760万ドル、ZDNetは3,600万ドルの売上とEBITDA 450万ドルを計上している。こうした好調な企業どうしが合併する背景については、深いユーザー層を抱えるバーチカル(専門)ポータルが、ユーザー数ベースでもYahoo!のような一般ポータルに近づき、広告収入などで有利に展開していく動きとも言われている。なお、両社は23か国で月間1,660万人のユニークユーザーを抱えているという。
ソフトバンクの孫正義氏は発表において「業界をリードする2社の合併を熱烈に支持する」と語っている。
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(2000/7/19)
[Reported by masaka@impress.co.jp / betsui@impress.co.jp]