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【業界動向】

ネット広告のダブルクリック、ネットグラビティ合併で「技術商品を強化」

 ネット広告配信会社のダブルクリック株式会社は7月10日、ネット広告システム販売のネットグラビティ・アジアパシフィック株式会社を合併した。これは米国法人どうしの合併にもとづくもの。19日、今後の日本での事業についてプレス向け説明会が開かれた。

 既に発表されているとおり、合併後の資本金は2億5,750万円となる。また、米DoubleClickがネットグラビティを合併しているため、ネットグラビティの出資分だけDoubleClickの出資比率が拡大し、37.06%となった。

 事業面においては、ネットグラビティのネット広告システム「AdServer」販売事業が、ネット広告配信会社であるダブルクリックの事業に組みこまれる。ダブルクリックは現在、広告営業からマーケティング、広告配信までを一貫して請け負う「メディア事業」(レップ事業)と、媒体が営業して集めた広告について広告配信のみをASPの形で請け負う「テックソリューション事業」の2通りの事業を展開している。ダブルクリックでは今後、AdServerをテックソリューション事業の中の一つとして位置づけ、ASPの形をとる従来の「DART」サービスと、顧客企業にシステムを納入する「AdServer」製品の2種類を、顧客に合わせて販売していく。たとえば、ECサイトなどで顧客データベースと関連づけて広告を出すといった細かい管理をする企業にはAdServerを、システム管理・メンテナンスの負担を持ちたくない企業にはDARTを販売していくという。なお、AdServerにシステム管理・メンテナンスのサービスをつける販売方法については「現状では考えていない。サードパーティー企業にやっていただく」とのことだった。

 ダブルクリックによると、現在ではレップ事業が85%、テクノロジー事業が15%の売上となっている。今後は「ネットグラビティの合併により、(レップ事業もそのまま伸ばしつつ)テクノロジーソリューション事業を強化したい」と語った。

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(2000/7/19)

[Reported by masaka@impress.co.jp]


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