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http://www.StrategisGroup.com/
米調査会社The Strategis Groupは、「無料インターネットサービスプロバイダー(ISP)の市場規模は2005年までに現在の3倍にまでふくらむ」との調査結果を発表した。
それによると、現在インターネットに無料で接続している人の数は1,200万人と推定されるが、その数は2005年には3,700万人になり、そのときのインターネット人口の約23%に相当するとしている。
無料ISPが増加し、受け入れられる要因として、Strategis GroupのTy Cottrill氏は「ネットワーク帯域幅のコストの下落と、特定の利用者にコンテンツをパーソナライズし配信するための洗練されたツールが開発されたことが無料インターネット接続の復活につながった」と分析する。しかし、コストが下がり、市場規模が広がるからと言って無料ISPは安寧とはしていられないことを、同氏は「無料ISPは彼らが仕えている何百万もの利用者が長期的には利益を生み出す顧客に成りうることを示さなければならない」と指摘した。
また、この調査によると、無料ISPのビジネスモデルは3種類に分類されるという。自分のブランドとマーケティングチャンネルを有する無料ISP、ポータルやオンラインショップといった既存のインターネットブランドを冠する無料ISP、オールドエコノミー企業などの伝統的なブランドを冠する無料ISPの3種だ。
これに関連して無料ISPの分野で今後起きうる現象として、Cottrill氏は「大衆向けの製造業が顧客サービス戦略の一環としてインターネット接続を提供する企業の一つとなってきたが、今後、同様のサービスを顧客や従業員に提供しうる企業として金融機関、自動車産業、ファーストフードレストランなどが挙げられるだろう」と指摘している。
(2000/8/3)
[Reported by taiga@scientist.com]