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【業界動向】

バナー広告にグラフィックは有効か?――Googleがテキスト広告での成功例を報告

■URL
http://www.google.com/
http://www.jup.com/jupiter/events/forum.jsp?doc=advertising2000

 米国で16日に開催されたオンライン広告関連のフォーラム「Jupiter Online Advertising Forum」の席上で、現在急成長しているサーチエンジンのGoogleが「独自の方法でオンライン広告のクリックスルーレートを一般的な平均値の4倍獲得することに成功している」との報告がなされた。

 一般的なバナー広告は綺麗な画像、ポップアップ、アニメーションが利用されることが多く、時にはFlashやJavaなども利用されることがあるほど華やかだが、Googleはこうした「派手」な広告は一切使っていない。サーチエンジンとしてとにかく検索用途に徹し、表示速度を速めるために、バナー広告は全てテキストのみで描かれる。また、検索結果と識別するためにハイフンで線を描いて仕切られている。

 しかしそれだけではない。Googleでは検索語、フレーズ、カテゴリーなどを買い取ることのできる広告システムを採用しており、利用者が入力した検索語とできるだけ合致した広告が表示されるように工夫している。Google副社長のOmid Kordestani氏は、「広告主がターゲットとなるユーザーを絞り込む方法から、より適切なメッセージを伝える方法までを吟味し、効果的な結果が得られるようにしている」と述べている。

 Googleが広告を表示し始めたのはわずかに半年ほど前からだが、すでに200ほどの広告主からの広告を表示しており、大きな成功を収めていると主張している。Googleの場合、シンプルなユーザーインターフェイスを好む利用者が多いことや、マーケティングにそれほど費用をかけずにテクノロジーやインターネットに詳しい人たちが使いやすい環境を作るなど、独自の要素が加味されているのだろう。華やかなバナーが一般的な中で、地味なテキスト広告で大きなクリックスルーレートを達成しているGoogleに学ぶところがあるのではないだろうか。

(2000/8/17)

[Reported by taiga@scientist.com]


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