INTERNET Watch Title Click

【新サービス】

金融デリバティブの手法を応用した激安オンラインショップが開店

■URL
http://www.iderive.com/

 現在の金融市場では、将来得られるかも知れない利益と失うかも知れない損失とを計算に入れて、刻々と現時点での債権の価格を計算する計算モデルが利用されているが、こうしたいわゆるデリバティブの世界で用いられている手法を一般商品の価格付けに利用する会社が米国に登場した。

 この会社はニューヨークのiDerive社で、ビデオデッキ、ステレオなどの家電製品の販売を始めた。このサイトで見ることのできる商品には大幅にディスカウントされたiDerive独自の値段と、納品日が書いてある。そしてもし納品日までに商品を納入できないと分かった場合には最高で200ドルまでの現金が利用者に支払われるというしくみだ。 iDeriveは業者が常にリスクを抱えながら商品を販売していることに目を付けた。ある期日までに在庫が確実に売れて現金化されると分かっているならば、業者は大幅にディスカウントしても良いと考えるかもしれない。このときiDeriveはディスカウント価格で商品を販売する。もちろん、その期日までにより高い値段で売ることができるなら業者は当然そうするだろう。そのときiDeriveは、200ドルまでの現金を利用者に払う。こうして業者にある在庫をいわば「デリバティブ」のように扱うのが同社の手法だ。

 iDeriveではこうした金融手法を用いて一般消費者向けの商品を販売する「初めての会社」であると述べており、今後は家電製品だけでなく、9月15日には自動車販売、そして11月にはホテル予約と飛行機のチケット販売に乗り出すとしている。

(2000/9/7)

[Reported by taiga@scientist.com]


INTERNET Watchホームページ

INTERNET Watchグループinternet-watch-info@impress.co.jp