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【業界動向】

リオポートドットコム、落語や新聞などのダウンロード配信も視野に

■URL
http://www.rioport.co.jp/

向かって右がJim Long氏、左が遠藤信久氏
 株式会社リオポートドットコムが26日に戦略説明会を開催、日米の代表が今後の展開について説明した。
 親会社である米Rioport.com Incは、米S3/Diamond社からスピンアウトして設立された企業。MTV Networks OnlineやUniversal Music Group他と提携し、'99年10月にデジタル音楽サイト「RioPort.com」を開設、サイトからPCを介さずに、直接MP3プレイヤーなどへ楽曲がダウンロードできるサービスを提供している。
 日本法人は今年3月に設立、ニフティ株式会社と共同開発した「Digital Music Store」から音楽配信を開始した。またこのサイトで利用しているデジタルオーディオ管理ソフト「@nifty Audio Manager」を、この秋から富士通のPC・FMVシリーズ約40万台へ搭載するといった予定もある。

 説明会で米Rioport.comのCEOであるJim Long氏は、同社の目標を「ミュージック・オーディオASP、またデジタルASPとして先導する企業になること」(Long氏)と発言。レーベルとイー・テイラー(EC小売り業者)のために統合されたサービスをワンストップで提供すること、ステレオや携帯電話など、デバイスを問わずに音楽配信を提供できるようにサービスを統合するといった目標を挙げた。またUniversal(提携済み)以外の主要4レーベルとの契約締結の早期完了を目指していることも表明した。米国の次に日本に進出したことについては「音楽市場の規模が大きいことと、ユニークなテクノロジーを持つ企業が多く、日本からワールドワイドに発信することも可能」(Long氏)だからという。
 続いてリオポートドットコムの代表取締役社長である遠藤信久氏が日本法人の概要を説明。BtoBが主体であることを強調しながら、「オーディオ以外にも、通勤環境に特徴がある日本向けのコンテンツがある」(遠藤氏)として、落語や漫才などの古典能や、新聞や週刊誌など定期発行媒体の文字データ読み上げなど、日本独自のコンテンツ収集を行なっていくことを明らかにした。また現在は配信サーバーを米国サンノゼ、ダラス、メリーランドの3ヵ所に置いているが、近々日本にも設置するという。

 リオポートドットコムの日本法人は現在5名で営業しており、今後人員を拡大しながらイー・テイラーや家庭用デバイスメーカーに向けた営業を行なっていく。また米国で提供しているNIKE製MP3プレイヤー向けのダウンロードサービスを、11月から日本でも提供する予定だ。

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(2000/9/26)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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