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2000年12月31日の開幕まであと3カ月を切った「インターネット博覧会(インパク)」の参加パビリオンに関する記者発表が16日行なわれ、民間企業、NPO等から募集した経済、歴史、芸術、自然、環境問題など多種多様なテーマを持つ計203の「特定テーマパビリオン」の概要が発表された。
「特定テーマパビリオン」とはインパクの会期中の1年間活動し、全世界からの情報の集積と人々の交流の場として発展するウェブサイトという位置付けにある。ここにはペットのポータルサイトを目指すNTT西日本、ネット上で対戦型カーレースを行うトヨタ自動車のパビリオンなどが参加する。インパクを推進する新千年紀記念行事推進室の担当大臣を務める堺屋太一経済企画庁長官は「どんな人でも楽しめる博覧会を作ることで、日本人の発想の豊かさをアピールする」と、あえて全体のテーマを決めなかったことについて説明した。
なお、インパクでは公募を終了した特定テーマパビリオンに代わり、10月17日から「自由参加パビリオン」の設営者の募集を行なう。自由参加パビリオンは、民間企業やNPOをはじめとして個人でも参加可能で、各自が掲げたテーマやタイトルについての情報交流や蓄積を通じて優れたコンテンツを形成するという位置付けだ。最低1カ月以上の設営が義務付けられている。
ジャーナリストの蔦信彦氏 |
また、記者会見では国のパビリオンの概要が明らかにされた。テーマは「20世紀2001大事件(仮称)」と「2001年日本の2001人(仮称)」の2つ。前者は政治、経済、事件、風俗など20項目にわたる各100事件を選考し、インターネット上で画像・音声付で発表した事件に対して、国民から募集した意見を整理し、各分野の「10大事件」と「20世紀日本最大事件」を選び出すと言うもの。「20世紀2001大事件」のプロデューサーであるジャーナリストの蔦信彦氏は「日本を中心とする重大事件を振り返ることで、国民の一人一人が自分の人生を振り返ると同時に、不景気で失いかけている日本人のアイデンティティはどこにあったのかを考え、21世紀のスタート地点にしたい」とその抱負を語った。
「2001年日本の2001人」は地域別、年齢別、職業別に審査員と一般投票によって、20世紀に生まれた日本人の姿、顔、声と経験を集め、永久保存するというものだ。
(2000/10/16)
[Reported by tanimoto@impress.co.jp]