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【イベント】

アジア最大のPCイベント「World PC Expo 2000」が開幕

■URL
http://wpc.nikkeibp.co.jp/

会場の模様  “アジア最大のデジタル総合展”をうたう「World PC Expo 2000」が、東京ビッグサイトで開幕した。初日の17日は業者を中心とした特別招待日だが、人出はかなり多く、一般公開される18日以降の混雑が予想される幕開けとなった。

 今回は会場を3つのゾーンに分割。企業向けの製品や技術紹介を中心とした「ビジネスパーク」、パソコン・モバイル機器など個人ユーザー向けの製品やソフトがメインの「パーソナルパーク」に、今年新設された21世紀型のインターネット生活を提案する「ネットライフパーク」に分かれ、それぞれのテーマに合わせた展示を行なっている。出展者数は788社(うち海外からの出展が305社)にのぼり、21日まで開催中だ。

 来場者がもっとも集中していたのは、やはり「パーソナルパーク」。今秋発売のノートPCやデジカメ、PDAといった新製品を展示している企業ブースの前は、常に人だかりの状態だった。ユニークなのは、会場への入り口で提供している「Hotsyncステーション」というサービス。PalmOS搭載のPDAへ、会場の出展社情報やフォーラムスケジュールがダウンロードできるものだ。PalmOS機を持っている人は試してみて、Palm機片手に会場を回るのも楽しいだろう。

 一方の「ビジネスパーク」は、技術の紹介や商談・交渉の場になる各パビリオンがスペースのほぼ半分を占めているため、ぐっと落ち着いた雰囲気になる。ブースも商談用のスペースをとっているところが多い。

 今回、このゾーンならではの試みが「何でも相談コーナー EXPOコンシェルジェ」だ。パソコン活用からWebビジネスの立ち上げについてまで、PC・インターネットに関することならあらゆる相談に応じるサービスだ。相談の内容によって該当する企業ブースも紹介するという。この日は30分待ちの人気だった。

 なお「ビジネスパーク」では、アップルが「MacOS X」を出品、Adobeが本日発表した「Photoshop6.0」のデモを行なっていたほか、シマンテックによるネットワークから伝染するウィルスの実演などに注目が集まっていた。

Hotsyncステーションはこんな状態。写真にクレードルが写っていないが、CLIEにも対応している
タカラの家庭向けWebカメラ。留守中のペットの監視などの用途を紹介
シマンテックのデモ。画面はウィルス「メリッサ」が増殖する様子だそう

 今年新設の「ネットライフパーク」は、インターネットで提供される多彩なサービスを集めたゾーン。オンライントレード関連を集めた「ネットトレーディングスクエア」と、オンライン通販サイトが中心となった「ネットショッピングモール」を中心に構成されている。後者にはニッセンと千趣会が出展しており、今後のオンラインへの積極展開を予想させ、気になる存在となっていた。ニッセンは英国の老舗デパート・Harrodsとのオンライン通販分野での提携も発表していた。また同じく初登場となる積水化学工業は、同社が運営する住宅販売サイト「@heim」のデモを行ない、注目を集めていた。

 「ネットライフパーク」には、ネットワークミュージックに関する展示を集めた「ソリッドオーディオプロジェクト」のコーナーもある。富士フイルムアクシアの「ZeROCORE」をはじめとする携帯プレイヤーや各種エンコードソフトに加え、神戸製鋼がBluetoothと携帯電話を組み合わせたヘッドホン型オーディオプレイヤーを参考出品。これは来年春には製品化される予定という。

 今回気になったのが、プロバイダーの出展が非常に少なかったことだ。独立したブースを持つのはSo-netやInfosphereなど数社くらいで、@NiftyもBiglobeも、それぞれの親会社ブースの中に出展するのみだった。こうしたイベントに欠かせない存在だったAOLも、今回は出展せず。インターネットが浸透しつつある状況が、こんなところにも出ているように感じられた。

ニッセンブースのHarrodsベアは女性に人気
積水の「@heim」はブースも住宅風。五輪金メダリストの高橋尚子のマウスパッドがもらえる
Bluetooth対応のヘッドフォン型プレイヤー。携帯電話にアダプターをつけて操作し、通話もできる

(2000/10/18)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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