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松下電器産業はインターネットと地域電器専門店を融合させたサービス「ライフヴィットコム」を10月20日よりスタートする。
ライフヴィットコムの事業内容は家電製品の販売事業がメインとなる。立ち上げ時はナショナルブランド、パナソニックブランドの中から選んだ500~600品目の商品をネット上で販売する。商品の配達や設置・工事、メンテナンスなどは最寄りの加盟店が行なう。商品を購入するにはライフヴィットコムの会員になる必要がある(登録料などはすべて無料)。サイト上には28の「地域サイト」があり、自分の住所に近い地域サイトから商品を購入することになる。決済はクレジットカードや代引きなどから選択する。スタート時の加盟店は5,020店で来春までに7,000店以上に拡大する。
松下電器産業の専務取締役で株式会社ライフヴィットコムの取締役でもある田中宰氏は「ライフヴィットコムの直接の販売売り上げより、多くのユーザーに良質の松下商品を認知してもらうことを第一と考えている」と語り、必ずしも商品をネット上で購入してもらう必要はなく「ネットで選び、直接お店に買いにいく」、「ネットで選び、ネットで買う」など、購入方法はユーザーが自由に選択する方がいいとの考えだ。
ほかには製品修理やリフォーム、介護機器レンタルなどのソリューション事業も提供する。加盟店は全店インターネット環境を設備しており、ネットの特性を活かした情報提供と加盟店網ならではのメンテナンスや商品相談などを行なう。また、ポータル事業も開始し、地域情報、料理、旅行など暮らしに役立つコンテンツを発信する。近い将来、全家庭にネットが常時接続される時代になれば、顧客のメインは主婦になるであろうとにらみ、主婦や女性向けの内容となっている。
今後の展望として、異業種パートナーと共同でターゲットマーケティングを研究していくほか、ネットと地域電器専門店の特性を活かしたコミュニティを形成し、デジタルデバイドの解消や顧客の生涯満足を提供するサービスの展開を図る。あえてサイト名にパナソニックのブランドを使わなかった意図は、業界を越えたトータルライフ情報ポータルを目指すところにあるという。
(2000/10/19)
[Reported by tanimoto@impress.co.jp]