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【イベント】

ソニー出井会長、「インターネット社会は自己変革がキー」

■URL
http://www.tbs.co.jp/mp2000/

 TBSは、11月2日まで東京・赤坂の同社敷地内でTBSの現在と未来を紹介するイベント「TBSメディアパレード2000」を開催している。

 午前中のセミナーでは、ソニー株式会社の出井伸之代表取締役会長兼CEOが「ブロードバンド・インターネットの出現と、放送・通信・ITの融合」と題し、講演を行なった。

 出井氏はパソコンとテレビの関係について「パソコンの出現によりテレビはなくなると話していた人もいたがテレビは不滅」とし、テレビの仕組みそのものは変わらないことを強調、「メディアはあくまで足されるもの」との持論を展開した。テレビとインターネットの違いについても述べ、テレビは「頒布型で押し込まれるプッシュ型」、インターネットは「対話型で人間の負荷がかかるもの」とした。つまり、テレビは既存のチャンネルを選ぶだけでユーザーに負荷がかからないもの、インターネットは趣味や興味があれば奥深くなる知識の宝庫だが、知識の興味がなくなった人には意味がないため、極論をいうとユーザーは常に知りたいこと持ってなければならず負荷がかかるいうわけだ。

 また、インターネットの登場による社会変化にも触れた。出井氏はインターネットにより「顧客の属性・バックヤードが直接わかる仕組みが可能になった」とし、今後、企業は「客の属性をどれだけ把握しているかで差が出る」と指摘、「客の情報をもつことが企業価値の根源」と強調した。つまりインターネットの中でどういうビジネスモデルを使っていくかを考えなければならず、会社のあり方そのものが問われる「自己変革がキーとなる時代となった」と語り、新しい時代・環境へのパラダイムシフトが求められていることを示唆した。さらに、インターネットは社会に本質的変化を与えるが、現在はまだ入り口に入っているにすぎないとし、「2005年で1区切り、2010年で1区切りとなるだろう」と語った。

 TBSメディアパレード2000では、このほか12月1日から開始されるBSデジタル放送関連のコンテンツなどが紹介されている。デジタル放送は高品位な映像表現だけではなく、データ放送を利用した番組案内の提供や双方向番組なども提供する。会場では、お茶の間からクイズ番組に参加し全国の視聴者と競い合って賞品が獲得できる視聴者参加番組「TIME OVER」のデモなども体験できる。

BINGOデモ
TIME OVERデモ

 

(2000/11/1)

[Reported by moriyama@impress.co.jp]


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