【業界動向】

音声による話し言葉でのカスタマーサービスや検索が可能に

米Ask JeevesとNuanceが音声による自然語検索を日本でも提供

■URL
http://www.ask.com/ (ASK JEEVES)
http://www.nuance.com/ (Nuance)
http://www.nuance.com/index.htma?SCREEN=year2000press973486800Nuance_and_Ask_Jeeves_Combine_Forces_to_Enable_New_Generation_of_VoiceDriven_Applications (リリース)

左がNuanceのCEO・Ron Croen氏、右がAskJeevesのCEO・Rob Wrubel氏
 自然語検索技術で知られる米AskJeevesと、音声技術を持つ米Nuanceが提携し、音声での自然語対応を使った企業向けシステムを提供すると発表した。また8日に行なわれたトランスコスモス主催のセミナーで両社のCEOが揃い、このシステムを日本でも提供することを明らかにした。

 AskJeevesは、自然言語による質問に2クリック以内で答えを提示する技術を持ち、企業のカスタマーサービスなどにこの技術を使ったソリューションを提供している。ユーザーがWebから会話をする感覚で質問を入力すると、リアルタイムに回答やナビゲーションを提供できることで評価を高めている。現在同社のシステムを導入中の企業はNikeなど140社に上る。

 一方、Nuanceは、電話から音声でIPネットワーク上の情報やサービスへアクセス可能にする技術を持っている。同社のメインは認識率と反応の速さで定評のある企業向け音声認識ソフト「NUANCE」で、ユーザーが話している内容を瞬時に判断し、自動で的確な対応ができるのが特徴だ。ノイズが多い通信での認識も可能で、老若男女や方言・アクセントの違いにも対応可能という。現在は約20ヵ国語に対応し、130社以上の企業がコールセンター業務に採用している。「NUANCE」を導入した場合、オペレーターを使う時と比べてコストが非常に押さえられるという。また従来のWebシステムに音声を付加し、電話を含めて多様なデバイスからアクセスできる「ボイスウェブ」技術も注目されている。

 今回の提携は、米国時間の6日付けで発表されたもの。両社の技術を統合し、音声による自然語検索を可能にするものだ。具体的には、ユーザーがコールセンターやカスタマーサポートに電話をかけると、Nuanceの技術がその音声を解析、AskJeevesが適切な回答や対応を解釈し、音声で答える形を実現するものになる。現在、両社とも日本法人の設立を発表(Nuanceは2001年初旬を予定)しており、日本でも同内容のサービスを企業向けに展開する。営業販売はトランスコスモスの協力のもと展開される予定だ。

(2000/11/8)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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