【業界動向】

米Ciscoが「Cisco Internet Mobile Office」構想を発表、複数企業と提携

■URL
http://www.cisco.com/warp/public/146/pressroom/2000/nov00/com_111300.htm
http://www.cisco.com/go/mobileoffice

 米Cisco Systemsは13日、ビジネスパーソンが公共の施設からインターネットへブロードバンドアクセスできるような環境を構築するためのイニシアティブ「Cisco Internet Mobile Office」を発表した。

 このイニシアティブは、移動中でも家からあるいは職場からでも同様に安全で高速な接続ができるようにするというCiscoのビジョンを具現化するもの。空港や空港ラウンジ、会議場、ホテルなどの公共の場所でブロードバンドアクセスができるようにする。セキュリティーを確保するために「Cisco VPN」を援用し、安全にしかも高速に社内ネットワークを利用できるようにするほか、無線技術を使って公共の場所でワイアレス接続を提供することも検討されている。

 このイニシアティブに関連してCiscoは幾つかの企業との提携関係を発表している。ソリューションインテグレーターの米Concourse Communication GroupはすでにニューヨークのJFK国際空港、LaGuardia空港、ニュージャージーのNewark国際空港にCiscoのソリューションを納めており、こうした公共スペースへの設備構築に協力する。また、CAIS Softは同社のiPort技術を使って提携してるプロバイダーへの接続料金を一括して請求できるようにするほか、iPass社は世界各地でブロードバンドアクセスのローミングサービスを開始する。

 一般消費者の間には新たなインターネットデバイスが普及し始めているが、公共の場所で日常的にブロードバンドアクセスが使われるためには、大企業のビジネスプロフェショナルに訴えかけるのが一番だと考えられている。調査会社Yankee GroupのMichael Speyer氏は「頻繁に接続し、長い時間に渡って使用し、高いレベルのセキュリティーを必要とし、接続の高速さと簡便性を必要とするのは移動中のビジネスプロフェショナルであり、彼らこそがモバイル市場を牽引していくのだ」とコメントしている。

(2000/11/14)

[Reported by taiga@scientist.com]


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