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【業界動向】

米HPとNokiaが次世代のモバイル生活環境を実現するために提携

■URL
http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press/13nov00a.htm
http://cooltown.hp.com/

 米HPとNokiaは13日、次世代のモバイル生活環境を実現するためにモバイル技術とインターネット技術を融合することで提携したと発表した。HPとNokiaとの提携はHP会長兼社長兼CEOのCarly Fiorina氏によって既に発表されているが、その目指すところは極めて壮大な計画であることが明らかになった。

 両社が開発を進めるのはいわゆる「モバイルeサービス」。まず最初に実現されるのは、Nokiaの携帯電話でブラウズしているURLをクリック一つでHPのプリンターにIRインターフェイスやBluetoothなどで転送、プリンターはWebから内容を取得して印刷するというもの。Nokiaの一部の携帯電話は既にURLを転送する機能を持っており、HPはこうした機能を来年初頭にもサポートする計画。

 しかし「モバイル印刷はほんの始まりに過ぎない」とFiorina氏は説明する。「もう少しすればたくさんのさまざまなデバイスにWebサーバーが組み込まれることになるからだ」。

 同氏が言及しており、また今回の両社の提携の核となるアイディアはHP Labsで研究が進められてきた「CoolTown」プロジェクトである。この「街」ではすべての人、場所、物体が自分の存在意義について「理解」しており、物理的な実体とサイバー世界とを結びつけて常にユーザーが適切な情報を得られるようにしようとする。例えばドライブに出かけようとすると、ドライバーの携帯電話がそれを察知。すぐに車のラジオを交通情報に合わせる、などといったことだ。

 人が動きうる状況に合わせて適切な情報を提示するにはアプリケーション開発や新種のサービス開発など多大な労力が必要とされ、そのためにこのモバイルeサービスの分野に巨大な市場があると考えられる。

 HPは自社研究所のCoolTownプロジェクトだけでなく、同様の思想を研究しているMITのOxygen Projectとも協力していく予定だ。

(2000/11/15)

[Reported by taiga@scientist.com]


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