【調査】

米国ユーザーは複数のインスタントメッセンジャーを使い分け
米MediaMetrixの調査で判明

■URL
http://www.mediametrix.com/press/releases/20001116.jsp?language=us

 米国の調査会社Media Metrix,Inc.は、米国におけるインスタントメッセンジャー(以下IM)の使用調査結果を発表した。今年8月に実施した調査をまとめたもので、ユーザー数ではAOLが最大だが、ユーザーの伸び率ではYahoo!とMSNの各IMが急激に成長している状況が明らかになった

 AOLはIMの古株「ICQ」と、同社独自の「AOL Instant Messenger」の2大IMサービスを運営している。そのためユーザー数では他の2社を大きく上回っている。ICQのユーザー数は約911万人、AOL Instant Messengerは約2,152万人で、合計すると約3,064万人。MSNが提供する「MSN Messenger」(約1,033万人)と、Yahoo!の「Yahoo! Messenger」(約1,059万人)を合わせた数よりも多くのユーザーを保持しているわけだ。ただICQに関しては、昨年の1,043万人から今年は約911万人と、100万人以上のユーザーを失っている面もある。
 一方、ユーザーの伸び率で、MSNとYahoo!の成長は著しい。AOL Instant Messengerが1999年8月のユーザー数である1,808万人から300万人程度しかユーザーが増えていない。それに比べ、1999年夏にはまだ発表されていなかったMSN Messenger、およびYahoo! Messenger(「Yahoo!Pager」からバージョンアップして改名)は、1年で1,000万人以上のユーザーを増やしたことになる。

 IMのユーザー数が増え続ける一方で、ユーザーがライバルのIMを併用する傾向も顕著になってきた。家庭でIMを使用し、競合相手のIMやチャットソフトを併用している割合は、AOLで32.0%、ICQで47.6%、Yahoo!で57.7%、MSNで54.9%。これが職場でIMを使用しているユーザーの場合、AOLで25.6%、ICQで69.8%、Yahoo!で78.5%、MSNで83.1%と、その割合が跳ね上がっている。なお、ICQとAOLは運営元が同一のため、競合と見なしていない。
 Media Metrixでは、この傾向を「ヘビーユーザーが友人や同僚と密な連絡を取るためには、1つのIMの機能や相互運用性では充分でなく、いくつかのIMを併用する状況になっている」と分析している。

(2000/11/17)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp / hiro@nakajima-gumi.net]


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