【新サービス】

エプソン、画像のダウンロード印刷サービス「EPSON PRINT」を開始

■URL
http://www.epsonprint.ne.jp/ (EPSONPRINT)
http://www.epson.co.jp/osirase/2000/001121_2.htm (プレスリリース)

EPSON PRINTのトップ(イメージ)
購入画像の選択画面
ゲストで登場したタレントのはつみちかこさん。彼女の画像も購入できる
 セイコーエプソン株式会社(以下エプソン)は、プリント用画像コンテンツのダウンロード販売サービスを来春より開始すると発表した。同社のインクジェットプリンターのユーザーを対象に展開するもので、12月1日より体験キャンペーンを実施する。

 サービス名称は「EPSON PRINT」。ダウンロード印刷システムを採用しているため、通常のダウンロード販売とは少々異なったステップが必要になる。
 ユーザーが希望の画像を選択して決済を行なうと、購入した画像が暗号化ファイルとしてサーバーからダウンロードされる。画像はPCの画面には表示されず、JAVAアプレットとドライバー上で処理され、プリンターで印刷される。つまり、ユーザーのローカル環境では、印刷した時に初めて購入画像が表示される形だ。購入は画像1枚単位で課金され、クレジットカード決済となる。サービス利用にはエプソンのPMシリーズのプリンターに限定されており、OSはWindows95/98/NT/2000、メモリは最低64MB以上といった条件がある。

 このサービスでは、エプソンはコンテンツ販売のプラットフォームを提供し、実際の販売は各コンテンツプロバイダーが行なう形となる。コンテンツプロバイダーとしてはイエローバス、インディビジオ、キャラクター・アンド・アニメ・ドット・コム、Corbis、スタジオぴえろ、二玄社、BSフジなど20社以上の企業と、30人以上の漫画家・イラストレーターがすでに決定している。ラインナップは芸能タレント写真、スポーツ写真、アニメーション、絵画、芸術写真など国内外からコンテンツを集め、最終的には数千点の提供を目指すという。出店料は無料で、各画像購入の際にエプソンへのマージンが発生する形だ。ダウンロード価格はクレジットカード決済のため、ハガキ~A3サイズで300円前後からを予定している。

 「EPSON PRINT」には特徴的な技術がいくつか使われている。まず著作権保護技術。画像データを暗号カプセル化し、支払い処理ユーザーにのみ複合キーを送付するもので、複合処理はメモリ上でのみ行なわれ、保存や再加工はできない仕組みになっている。また電子透かし技術を採用し、PC表示画像・印刷画像からの透かし発見を可能にして、不正使用を防いでいる。Webサイトなどにアップされた場合でも、透かし検索エンジンで不正使用の発見ができるという。
 次にユーザープリンターの制御技術が挙げられる。日本カードネットワークの決済サービスと連動し、課金と連動したプリンター制御を可能にした。通常の印刷では印刷枚数などを指定できるが、このサービスを利用した場合、ドライバーの設定部がグレーになり、課金時に選択した枚数・形態でのみ印刷可能となる。さらに同社プリンターに最適化した高画質画像を提供することで、プリンターの有効活用を狙っている。

 エプソンの木村登志男専務取締役は、「PMシリーズは2001年3月には累計1,000万台を突破する見込みで、家庭用プリンターの2台に1台はエプソンといえる」と発言。同社プリンターがユーザーに浸透した現状を受けて、「エプソン初のネットビジネス」(木村専務)である「EPSON PRINT」の開始となったと述べた。

(2000/11/21)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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