 |
|
|
|
■URL
http://parco.tv/
「アキバTV」などのストリーミングコンテンツ事業を手がけるオルカビジョンとファッションビルデベロッパーのパルコは21日、インターネットTVの新会社「パルコ・ドット・ティーヴィー（parco.tv）」を設立し、2001年より番組の配信を開始すると発表した。ファッションやカルチャーをテーマとしたブロードバンド向けオリジナル番組を制作し、CATVインターネットプロバイダーなどに供給する。2001年1月1日に試験配信を開始し、4月1日より本配信に移行する予定だ。
parco.tvの核となるのは、「SHOP@on demand」と「LIFE@on demand」の2つのコンテンツ。SHOP@on demandは、パルコの最新ショップ情報を伝えるもので、約3,000店にも及ぶテナントの新商品やブランドコンセプトを紹介していく。紹介される商品に合わせてクーポン券を表示、プリントアウトしたりiモードに転送することでリアル店舗で利用できるサービスも提供する。これにより、リアル店舗への集客を促すことができるとしている。また、番組にシンクロして、注文画面が表示されるなどのショッピング機能やアンケート画面を表示するなどのマーケティング機能も提供する予定だ。
一方、LIFE@on demandでは、カルチャー、ファッション、グルメ、旅行など10～20のジャンルでライフスタイル情報を提供する。クラブクアトロやパルコ劇場など、パルコの手がけるカルチャーコンテンツを利用するほか、企業とのタイアップによるインフォマーシャル番組なども提供する。
パルコの利用者は女性が多いことから、parco.tvでも、まずは25～35歳の女性を意識した番組を制作していく。「忙しい人に、コアな情報を短時間でストレートに伝える」（オルカビジョン代表取締役の松原孝司氏）ために、番組はいずれも2～3分程度の長さにまとめる。
parco.tvの番組は、エンドユーザーは無料で視聴可能。当面は番組内のCM出稿やバナー掲載により運営するとしており、21日よりスポンサーの募集を開始した。このほか、クーポン券の発行手数料やアンケート調査サービスの売上も予定している。
国内のインターネットTV事業としては、すでに「フォーリンTVジャパン」や「impress TV」がサービスを提供しているが、parco.tvの特徴は「ポータルサイトモデルはとらない」（松原氏）こと。自社サイトも開設するものの、「parco.tvにアクセスしてもらうことが目的ではない」。あくまでも、ブロードバンドサービスプロバイダーに番組を「配給」する立場である。ポータルにアクセスが集中してしまっては、ブロードバンド向けコンテンツが満足に配信できないという日本のインフラ環境を考慮したという。
配給先としては、すでにアットホームジャパンの「@NetHome」、ソニーの「Mega-Channel」、NTTサテライトコミュニケーションズの「Mega Wave」への提供が決定しているほか、AII企画やジャパンケーブルネット、大京のマンション向け常時接続サービスなどへの提供を検討している。一般のISP向けについては、ADSL環境が整いしだい提供する考えだ。また、次世代携帯電話も見据えており、NTTドコモが予定しているIMT-2000による映像配信サービスにも配信する見込みだ。
(2000/11/21)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]