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12月1日、BSデジタル放送がいよいよスタートする。専門放送局が新たに8局誕生し、本格的なデジタル放送時代が到来する。視聴者ゼロからの出発となるため、各局は番組にそれほどお金をかけられない。しかし、工夫次第で面白い番組は作れるものだ。万人に受けることが使命となっているワンパターンの地上波よりもBSデジタルは期待が持てるかもしれない。また、デジタル化で、テレビは家庭の新しい情報端末として生まれ変わる。テレビが「白黒」から「カラー」へ進化したときを上回る衝撃が襲ってくるかもしれない。
視聴者にとって一番気になるのはどんな放送局がありどんな番組を用意しているかということだろう。地上波と同様のコンテンツからスタートする局から、デジタル放送ならではのラインナップを用意する局など各局の対応はさまざまだ。そこで今回の特集では主要放送局6社の概要やコンテンツ内容について整理してみた。それぞれの特徴を踏まえたうえで視聴してみてはいかがだろうか。
●BSデジタル放送とは?
BS放送の特徴は「高画質・高音質」「他チャンネル化」「データ放送」の3つだ。この3つの特徴のうち、もっともデジタル放送らしいものとして期待が寄せられているのがデータ放送だ。データ放送とはテレビの電波に静止画や文字などのデジタルデータを載せて流すもので、種類は連動型と独立型の2つ。連動型データ放送は、テレビやラジオを楽しみながらその内容に関する情報が得られ、家庭からクイズに参加したりすることが可能となる。一方の独立型データ放送では、番組とは関係なくニュースや天気予報などの情報にアクセスできる。なお、データ放送では、電話線と受信機を結んで、視聴者からみて上りは電話線、下りはBSという形での双方向サービスもできる。現状では送信するデータ量に限りがあり使い勝手は決して良いとはいえないが、工夫次第でデータ放送はテレビの概念を変えてしまうかもしれない。
BSデジタル放送を受信するにはBSアンテナとBSデジタルチューナーがあれば現在の標準画質テレビやワイドテレビでも受信可能だ。デジタルハイビジョン放送の売りである高画質高品質な番組を見るにはデジタルハイビジョン対応テレビか、チューナーが内蔵されたBSハイビジョンテレビが必要だ。
●ノウハウと豊富なコンテンツで勝負~NHK
BS放送ではアナログ本放送で10年の実績があるNHK、チャンネルは全部で3チャンネル。現在アナログ放送の衛星第1がBS1に、衛星第2がBS2となり新たにデジタルハイビジョンチャンネルBS3が加わる。BS1、BS2は今のアナログ放送と同じ内容だが、高画質のBS3ではスポーツ、ドラマなど質の高い番組を24時間並べる。データ放送では、デジタルの特性を生かし、視聴者が好きな時に情報を見られる「いつでもニュース」などの多彩なサービスを用意。「緊急時に役立つ情報」「生活をより豊かにするサービス」を基本に、必要な情報がいつでも見られる公共放送ならではのサービスを提供する。
■目玉番組
シネマリクエスト
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・アンケートデータショー「21世紀ノアの方舟」
スタジオにはこだわりのモノを携えた4人の論客が登場し、ディベートを繰り広げる。視聴者は4つの意見の中から「これ」というものをリモコンで選択。番組に参加する際には、住んでいる都道府県や性別、年齢などを送信するため、どんな人が指示をしているか即座にわかるしくみだ。スタジオの論客が特定の層に向けて熱心なアピールを展開するなど、番組の行方はテレビの前のリモコンが握っているといっても過言ではない。
・ハイビジョンソフト100「シネマ」
ハイビジョンのために用意した100本の映画の中から視聴者のリクエストで放送する映画を決めていくスタジオ・バラエティショー。映画の達人が集い、100本の映画を材料にトークや映画音楽コンサート、クイズなどを織り交ぜ、リクエストの集計をもとに番組を進めていく。リクエストで上位を占めた映画は年末年始にかけて「シネマリクエスト ベスト10」として放送する。
■担当者の声
データ放送イメージ
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「データ放送は、まず視聴者に対し何ができて何が魅力的サービスかということをいろいろトライしながらやっていきます。週に1回はレギュラー番組として視聴者参加型の番組を提供していきたいですね。とにかくNHKは他局と比べると圧倒的にソフトの蓄積量が抱負であるし、ハイビジョンソフトを作ってきたノウハウもあります。開局時から豊富なコンテンツを届けられるのはNHKだけじゃないかと自負しています。
また、編成上も、子どもからお年寄りまであらゆる人に見ていただけるようスポーツから自然気候まであらゆるジャンルをカバーしています。ハードの料金が高いことから普及を危ぶむ声もありますが、より良いコンテンツを提供することで多くの視聴者を獲得していきたいと考えています」(広報局・経営広報部担当部長 松本睦雄氏)
●オリジナルコンテンツ満載の「デジタルワンダーランド」~BS-i
BS-iは東京放送系列のBSデジタル放送局。データ放送と豊富なオリジナルコンテンツを両輪として最初から全力投球する。地上波のモアチャンネルではなく地上波だけでは飽き足らない人々から選択され積極的に視聴されるまったく新しい総合編成チャンネルを目指すという。デジタルハイビジョンの高画質を生かしたドラマや音楽ライブ番組、スポーツ番組など豊富なコンテンツがラインアップ。双方向コンテンツを充実することで、従来の「見るだけのTV」から「参加するTV」へと変化させるほか、「知りたいことをいつでも知ることができるTV」「使えるTV」へと進化をめざす。また、独自のホームページを開設する番組も多く、Webとの連動で放送日以外でも番組情報にアクセスできるほか、視聴者の声も番組に反映していく。なお、BS-iのインタラクティブ番組・サービスを楽しむための会員組織「BS-iクラブ(登録・会費無料)」も組織。
■目玉番組
・「双方向冒険活劇 トレジャー!」
http://www.bs-treasure.net/
視聴者が番組に参加する事ができるインタラクティブドラマ。「トレジャー!」では、同時に3つの映像を送出し、映像の途中に挿入されるインタラクティブゲームや選択肢によって、視聴者毎にストーリー展開が分岐していく。つまりエンディングには3つの結末が用意されている。中には複雑な分岐もあり、見る人によって異なる映像やストーリーになっていく。何度でも繰り返し体験する事で、全てのストーリーを見る事ができるしくみだ。もし悪いエンディングに辿りついたとしても2回目の放送で再チャレンジできる。番組の最後には電話回線を通じてBS-iに結果を返すことができ、全国ランキングとして全国の視聴者の何番目かを知ることも可能だ。
ショッピングイメージ
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・双方向番組「TIME OVER」「NEWS アカデミー」「i-collection」
「TIME OVER」は視聴者参加型4択クイズ番組。賞金総額100万円。リモコン片手にゲームに参加できる。成績データを番組終了後に送ると、自分の成績が全国の視聴者で何番目かが分かる。「i-collection」はリモコンで簡単にショッピングができる番組。「NEWS
アカデミー」はニュースや世の中の出来事をクイズでチェックするもので、知らず知らずのうちに事情通になれること間違いなしだ。このほか、独立データ放送「マイチャンネル766」では、会員限定のゲームランドを開設する。魔球ゲーム、ナンバークロスワードなどが楽しめるほか、BINGOゲームも計画中(2001年1月予定)。このほか、画と音だけでは伝えきれない詳細な情報やデータが見たい時にボタン一つで表示される、連動データ放送付きの番組も多く提供する。
■担当者の声
「BS-iはとにかく全力疾走で先頭を走っているという自負があります。BSデジタル放送は、1,000万台ぐらいハードが普及しないと広告的価値を持つマスメディアになりません。とにかく普及させるためには、ハードの価格や供給の問題だけでなく、放送局は視聴者が見たくなるような優良なコンテンツを流すことが大事です。また、BSデジタル放送は、今までの地上波と違ってOnetoOneなどのマーケティングが可能となります。となると今までのマスメディアでなくても生きていける道、つまりBSデジタルの特徴を生かした収入方法を考えなくてはいけないと思います。また、マスメディアでなくても“意味のある媒体”になるためには、双方向できる視聴者を多く獲得している媒体が強いと思いますので、BS-iでは、双方向サービスを利用できる人(BS-iクラブ会員)を増やす努力をしていきたいと考えています」(編成本部広報宣伝統括 桑原信彦氏)
●若い感覚で元気のいい「エンタテインメントのおもちゃ箱」~BSフジ
■目玉番組
お台場カジノ・インタラクティブ
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・お台場カジノ・インタラクティブ
http://www.bsfuji.tv/casino/
日本全国の視聴者が、スタジオのゲストと同じルーレットゲームなどにテレビの前から一斉に参加し、成績を競い合う双方向番組。データ放送のリモコンからはもちろん、Webサイトからもゲームに参加できる。なお、ゲームには、クラブBSフジ会員に与えられるオリジナルポイントを用いる。1日の最多ポイント獲得者は生放送中に名前が発表され、「スタジオでゲストプレイヤーと生勝負」など豪華プレゼントを進呈する。「見ているだけでも楽しいけれど、参加すれば100倍楽しい」番組となりそうだ。
トレンド株式市場イメージ
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・トレンド株式市場
http://www.bsfuji.tv/trend/
音楽・映画・ファッション・グルメなどのアイテムを株式に見立て、番組で銘柄を分析し最新の流行とその動向を占っていく新型マーケティング番組。視聴者はネットに開設された「株式市場」で株の動向を予想、オリジナルポイントを使い株を売買する。もちろん、株価は刻々と推移、ヒットすれば株が上がって儲かるし、そこで儲かったポイントをカジノで使ったりして遊べるなど、ゲーム性に富んだ番組といえよう。
・鈴木あみのアイドルダウンロードショー
http://www.bsfuji.tv/idol/
「新しいアイドルは、新しい時代のメディアを使ってみんなで創り育てる」がコンセプトのBSフジならではの胸キュンアイドル企画。インターネットを駆使してアイドルの卵たちと視聴者をダイレクトに結び付け、「自分たちがアイドルを創り、育てる」感覚が堪能できる。たとえば、プライベートお宝写真やナイショ話(音声)、休日マル秘スケジュールなど番組ならではのさまざまなアイテムをダウンロードすることが可能だ。アイドルと視聴者の新たな「デジタルパートナーシップ」が生まれる番組といえよう。
■担当者から
「BSフジは、データ放送の本放送だけでなくインターネット、携帯電話の3つを含めてBSフジというスタンスです。地上波は広く浅くいろんな層をターゲットとしていますが、若者をターゲットとして絞り込み、今までできなかったことをやりたいなと思っています。また、フジテレビという地上波、BSフジというBSデジタル放送、CSの3波が協力し合ってスポーツとか大きなイベントの番組を作っていきたいと考えています。BSデジタル放送はなかなか普及しないのではという見方もありますが、始まってみてBS放送は面白いということになり、若者からクチコミで広がっていくことを期待しています。現代のムーブメント起こすのは若者だと思っているので、若者が見てもらえないものはだめだろうという考え方です。また、インターネットビジネスでのECや通販的なTコマース、ダウンロードサービスというものも含めて新しいビジネス展開の試みをしていきたいと思っています」(編成局編成部 黒澤通氏)
●原宿という地の利を生かした生情報番組満載!~BS朝日
■目玉番組
himico.tvイメージ
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・himico.tv
http://www.himico.tv/
番組連動WebサイトおよびBSデータ放送とリンクしたインタラクティブな情報バラエティ番組。 音楽、映画、ファッションから最新デジタル技術にいたるまで旬の話題を提供する。番組は「エンターテインメント情報コーナー」「特集コーナー」「会員組織を使った双方向実験コーナー」3つのブロックで構成。独自の会員組織「Club
himico」では、会員登録すると番組内のコミュニケーションコーナーに参加できる。会員にはWeb通貨「beenz」によるポイント制を適用。例えば、番組アンケートやクイズに参加するたびに10ポイント、イベントモニターやオークションへの提供などで50ポイントのボーナスポイントをゲットできる。貯まったポイントはオークションに参加したり商品の購入時に利用可能だ。
なお、番組で紹介した全ての情報には、オンエアに関係なくチケットや商品の予約・購入がスムーズに行なえるように通し番号がふられ、インターネットで簡単にアクセスできる仕組みだ。なお、「himico.tv」は単なるテレビ番組のタイトルだけでなく、本プロジェクトにかかわるデータ放送、Web、情報端末などのコンテンツや会員向の各種サービスにわたる21世紀に向けたトータルブランドネームとして展開していく。
Harajuku ロンチャーズ
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・Harajuku ロンチャーズ
http://www.hara19.com/
原宿、明治通りに面したBS朝日のサテライトスペース「ガレリア」を情報発信基地にして、新たなトレンドや若者文化を創りだしていく番組。毎日生放送で12~20歳の50人の女の子達が集結。オーディション企画からファッション、音楽などの最新情報までを届けていく。コンセプトは「原宿を舞台にムーブメントを起こし、新しいトレンドを生み出していく」。Webサイトやiモードでも同時展開する。
■担当者から
「himico.tvでは、ネットの世界と放送の世界でどんなことできるのかを探るため、なんでもやっちゃおうかなと思っています。また、himico.tvというブランドで『GAZOO(トヨタ自動車のEC事業)』のようなワールドを作っていきたいとも考えています。BSデジタル放送の普及を危ぶむ声もありますが、視聴者からすれば媒体は衛星でも地上波でもなんでも良いというのが正直なところではないでしょうか。とにかく一番便利が良くて欲しいものがあればその媒体を見ると思います。だから、朝日グループとしては一番いいところに一番いいものを流せばいいと思っているんです。だからこそ、朝日グループは一体運営をしていかなくてはいけないと思います」(編成制作局制作報道部プランニングプロデューサー 渡辺慎一氏)
●「できることからこつこつと」~BS日本
■目玉番組
ジャイアンツ独占チャンネル
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キング・オブ・クイズ
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・キング・オブ・クイズ
http://www.kingofquiz.tv/
賞金100万円を賭けてキングと挑戦者が一対一のバトルを繰り広げる本格的クイズ番組。データ放送だけでなく、インターネットやiモードでもクイズに参加できる。なお、最高得点を獲得した視聴者は新たな挑戦者として番組に出演できる。つまり、通常ハガキで応募するような予選を全部ネット上でやってしまうわけだ。なお、ホームページは、ランキングを掲載するほか、コミュニティサイトとして充実させていくという。
・幻想美術館
http://www.bs-n.co.jp/shokai/genbijyu.html
心の楽園を求めて漂った画家たちに導かれてその人生の軌跡と人間の幸福を探すアート・ドキュメンタリー番組。画家がどんな気持ちだったのか、最終的にたどり着きたかった境地はどこなのかといったことを探る。科学が発達し、情報が氾濫する時代の中で、我々に人間の生き方、魂の問いかけを伝える番組だ。番組連動型のデータ放送では豪華商品が当たるクイズも行なわれる。初回は「ゴーギャン」を予定。
■担当者の声
「一番大事なことは、視聴者がどのメディアで見ていても日テレグループにチャンネルを合わせているということです。また、日本テレビがもう1つコンテンツの出口を増やして新しい送り方に挑戦しようとしているというスタンスを取っています。そのためにBS日本では、コンテンツをより面白く、強化をしていくということが最優先に取り組んでいます。現状では広告収入がそれほどに見込めるわけでもないので、BS日本では“できることからこつこつと”という慎重な姿勢をとっています。ただ、ある程度普及してきたら一気に出て行くつもりです」(業務部 末吉現史氏)
●経済番組を基本に全国区へ進出~BSジャパン
■目玉番組
データ放送イメージ
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・ルック@マーケット
株式市場を中心としたマーケット分析や資産運用のイロハなど経済ネタを幅広く取り上げる個人投資家向け経済情報番組。主婦やリタイヤしてこれから株を始めようとする人に分かりやすく株式市場を紹介する。株式市場を中心としたマーケット分析や資産運用のイロハなど経済ネタを幅広く取り上げる。専門用語が頻発し難しいイメージのある経済情報だが、「楽しくわかりやすい」のキーワードをもとに解説する方針。連動型データ放送番組。
・土曜午前中に放送する通称「経済ゾーン」~「ガリレオの望遠鏡」「ネクストステージ」
「ガリレオの望遠鏡」は経済情報バラエティ。「難しい」と敬遠されがちの経済やビジネスをさまざまなテーマを選び、いろいろな手法を用いて「楽しく、やさしく、わかりやすく」しかも「役立つ」ように伝える。「ネクストステージ」は文字通り「What's
Next?」を提案する経済情報番組。経済の専門家をはじめ、若きベンチャー企業家など新世代のビジネスリーダーや旬のゲストを招く。ターゲットは30~40代の行動派ビジネス・パーソン。その週に起きた経済・ビジネスニュースを解きほぐし次の展開を予想する「ウィークリー・フォーカス」、シリコンバレーの最新情報を届ける「ITフォーカス」、ビジネスやライフスタイルの新しい動きを特集取材する「NEXフォーカス」、旬な人を招いて生対談などを行なう「ネクスト・ステージ・フォーラム」の4つで編成。
■担当者から
「BSジャパンは、他局と比べると既存の地上波のコンテンツが多いと思います。テレビ東京が全国ネットではないため、テレビ東京にしてみればBS-JAPANでテレビ東京番組を全国に提供できるというメリットがあるし、BS-JAPANにとってはテレビ東京のいい番組をもらって広めていければいいなと考えています。そういった意味で地上波との協力体制が他よりも強いかもしれないですね。経済番組の割合が高いのですが、生活経済情報系でいうと40%ぐらいを占めていて、総合チャンネルにしてはかなり割合が多いと思います。また、現在は企画していないのですが、ゆくゆくは視聴者参加番組も提供していきたいですね」(広報部 坂本留美氏)
NHKを別として、地上波民放系のBS局のコンテンツ戦略は大きく2つに分かれる。最初にお金をかけてスタートダッシュをするか、最初は様子見で機が熟してから本格的に制作費を投入するかだ。あえて無理やり分類すると、前者はBS-i・BSフジ・BS朝日、後者はBS日本・BSジャパンとなる。
BSデジタル放送の開局でテレビの世界が大きく変わる。しかし、実はインターネットの世界も大きく変わる見込みだ。というのもこれまで放送局が開設したWebサイトは番組宣伝的なものがほとんどだった。開局に伴い、各局は、番組宣伝だけでなく、視聴者が参加できるコミュニティ機能を充実させたり、Webサイトを「使える」「遊べる」ものへと進化させようとしている。BSチューナーがなくBSデジタル放送の恩恵に授かれないと思っている人はあきらめるのはまだ早い。ぜひ一度各局のホームページを巡って、進化したホームページを体験してみてはどうだろう。
(2000/11/27)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]