【業界動向】

Phone.comとSoftware.comの合併新会社、日本でも設立
社名は「オープンウェーブ システムズ」に

■URL
http://www.openwave.com/japan/

 米Phone.comと米Software.comの合併で誕生した新会社「Openwave Systems」は、日本法人「オープンウェーブ システムズ株式会社」(以下オープンウェーブ)を設立、今後の事業方向や役員構成などを発表した。
 このオープンウェーブの設立に伴い、日本ソフトウェアドットコムのCEOであるトルング・マイ氏がCEOに、またフォンドットコムジャパンのCEO・石井和彦氏がCOOに就任した。日本法人は現在Openwaveのアジア地域で半数以上を占める規模だが、今後2年間で現在の100名ほどから約400名に増員し、さらなる強化を図る。増員の半数以上は開発部門の強化に向けられる。

左がCEOのマイ氏、右がCOOの石井氏
 この合併で、同社は携帯端末および通信サービスプロバイダーの双方に向けたインフラとアプリケーションの展開が可能となった。組み込みWebブラウザーから大規模なメッセージングシステムまでを対象に、インターネットベースの技術を広い範囲で提供する方向だ。Phone.comとSoftware.comの顧客企業はほとんど重なっていないため、合併で広範な顧客層を獲得できたという。合併後は各四半期で25~30%の成長を目標とし、2001年の3月期での黒字転換を目指す。

 合併後の日本での新製品については、今後数週間内にロードマップを発表するという。2社の中核を統合したLDAPを使ったディレクトリー製品や、メッセージング、ボイスメールなどが予定されている。

 「Phone.comではWAP用ブラウザーが主力だが、日本ではどう展開するのか?」という質問に対し、マイ氏は「確かにWAPは主力製品だが、うちは技術を提供していくことが役割のため、サービスプロバイダーの希望に合わせた展開を行なう。実際、日本でCHTMLに対応したサービスもある。NTTドコモはWAPフォーラムでも重要メンバーであり、またiモードを成功させていることでは世界的にリードしている存在。こういった日本の状況から学んで、カスタマーに提供していく」と発言。ついで石井氏が「ワイヤレス環境はまだ始まったばかりで、現在は黎明期と言える。今後次世代携帯などを通じて成熟していく課程で、記述言語もXHTMLなどにまとまっていくだろう」と延べ、日本市場でも柔軟に対応していくという。

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■【2000年8月10日】Phone.comとSoftware.com、合併して統合IP環境を提供(ケータイWatch)

(2000/12/6)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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