【新サービス】

オンライン計測で精度の高い予報を目指す

NTTなどが花粉予報サービスの検証実験を開始

■URL
http://www.env-unet.ocn.ne.jp/web/pollen/
http://www.env-unet.ocn.ne.jp/pollen/ (iモード用)

 日本電信電話株式会社(以下NTT)と財団法人日本気象協会は、共同で花粉予報システムの予報精度を検証するフィールド実験を1月20日から開始すると発表した。

 これは従来の花粉予想法の欠点を補い、オンライン計測などの手法で正確な花粉飛散予報を行なうための実験となる。従来の花粉予想は「ダーラム法」と呼ばれる手法で、人手で収集した1日分の花粉を、顕微鏡を使って目視計測し、この計測値に気象条件を加味して予報を行なうというものだった。このため計測に多くの労力を必要としたり、予報の精度が予報官の経験によって異なる、また発生源から数時間で生活圏に到達する花粉量の予測が困難といった問題があった。
 NTTではこの問題を解消するため、花粉計測・予報システムを研究開発。平成12年春に山形県で行なわれた実験で、花粉センサーをネットワーク化して発生源での花粉数のオンライン計測が可能なことをすでに実証している。今回の第2弾実験では、首都圏にも同様の花粉センサーを設置して、発生源に設置された花粉センサーのリアルタイムな計測データや風速・風向などの気象条件をもとに、花粉がどのように発生源から生活圏である首都圏に飛散するかを求めるシミュレーションの精度を検証する。

 首都圏の生活圏に飛散してくるスギ花粉の発生源は、関東平野を取り囲む伊豆、丹沢、秩父、房総などに分布するスギ林にある。今回の実験では、これらの花粉発生源の付近と、品川などの都市部にあるNTT局舎や病院など、計15箇所に花粉センサーを設置する。このセンサーで計測された飛散花粉量データを1時間おきに合計し、オンラインで神奈川県厚木市のNTT生活環境研究所と池袋の日本気象協会に送って分析、予測を行なう形となる。
 実験では、まず花粉の計測データを1月20日からWebサイトで一般公開する。花粉飛散量がピークを迎える3月1日からは、花粉の飛散予報も公開する予定だ。

(2001/1/19)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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