【調査結果】

「ストリーミングはRealPlayerが優勢」~米Realが各調査結果を取りまとめて発表

■URL
http://www.realnetworks.com/company/pressroom/pr/2001/metrics.html?src=001222realhome_1,rnhmpg_012201a,rnhmhl,nosrc

 米RealNetworksは25日、さまざまな調査会社から集めたデータをもとに、RealNetworksのストリーミングメディア「RealPlayer」が他のストリーミングメディアに比べて優位に立っているとの調査結果を明らかにした。RealNetworksが自ら集めたデータとはいえ、調査会社を各社取りそろえてさまざまな観点から自社の優位性を強調する興味深いものとなっている。

 まず、MediaMetrix社の調査結果によると、RealPlayerを使用する人の増加率は2000年中に35%、約600万人増えたのに対して、二番目に成長率が大きかったストリーミングメディアでも成長率は15%、250万人伸びたに過ぎなかった。また、Nielsen//Netratings社によると、RealNetworksのコンテンツは2,800万世帯で利用されているのに対し、ライバルのWindows Mediaコンテンツはそれの半分以下の1,260万世帯で利用されているに過ぎなかった。このデータと関連して、PC Data Online社の調査によれば、RealPlayerは米国で利用されるPCアプリケーションすべての中で二番目に最も多く利用されており、さらにRealPlayerが米国の全家庭のPCの90%にインストールされているというMediaMetrix社の調査もある。

 またExodus Lab社による調査結果では、利用者はストリーミングコンテンツがRealAudioかWindows Media形式かを選択できる場合に2対1の割合でRealAudioを選択し、RealVideoとWindows Mediaの場合には70%の割合でRealVideoを選択するという。視聴者がこれだけRealVideoを支持していることを背景にしてか、ストリーミングコンテンツを用意しているページの85%がRealNetworksのフォーマットを利用しており、視聴率の高かったストリーミングコンテンツ上位20位のうち15社がRealNetworksのフォーマットを利用しているとのNielsen//Netratingsの調査結果も出ている。

 こうしたRealNetworksのフォーマットを支持する傾向はストリーミングメディアをよく使う人の間ではさらに多く見られるという。Nielsen//Netratingsの調査結果によると、そうした利用者の間ではRealNetworksのフォーマットを競合他社よりも6倍以上選ばれる確率が高いとしている。さらにストリーミングを利用する世帯の中では、RealNetworksフォーマットを利用する家庭が80%なのに対して、競合他社で最も高い数字でも38%にとどまった。また49%の世帯はRealNetworksフォーマットしか利用しないと言っており、これはWindowsメディアの12%を大幅に上回る。このようにRealNetworksフォーマットにこだわりを見せる人の多さも注目される。

 ストリーミングメディアに関してはRealNetworksとMicrosoftの間でし烈な競争が繰り広げられており、RealNetworksは最近「RealVideo8」を発表、またMicrosoftは「Windows Media8ベータ版」を発表した。しかしながら業界紙によるWindows Media8ベータ版の評価は高いとは言えず、正式な評価は今後のWindows Media8正式版の発表を待たなければならないだろう。こうしたRealNetworks優勢の雰囲気を、こうした各社の調査結果が裏付けているという見方もできるだろう。

(2001/1/26)

[Reported by taiga@scientist.com]


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